2009年の活動

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■2009.12.31 女性議員比率(2009年12月31日現在)

 女性議員数
(県)
県議総数女性議員数
(市区)
市区議
総数
女性議員数
(町村)
町村議
総数
地方女性
議員総数
地方議員
総数
女性
議員率
順位
北海道999108817123173424026509.1%22
青森県2462127714398377215.1%47
岩手県4462537122333517506.8%34
宮城県4614039428356728118.9%23
秋田県4442035211164355606.3%38
山形県3432028414269375966.2%39
福島県65527385316016410416.1%40
茨城県5649078617177112102710.9%15
栃木県35948378152296665710.0%18
群馬県3473638025320647478.6%24
埼玉県590210102469406284152018.7%3
千葉県79016499725289196137614.2%6
東京都24127380153514144418180623.1%1
神奈川県111001336274320518793220.1%2
新潟県4534157111138567627.3%32
富山県23817238758263347.8%28
石川県3461622613140324127.8%28
福井県038182056128243716.5%36
山梨県4363128512188475099.2%21
長野県11557044679692160119313.4%7
岐阜県2455047318214707329.6%20
静岡県5726258514180818379.7%19
愛知県510113798343359185144312.8%9
三重県24948358222127261911.6%12
滋賀県84746313121476650713.0%8
京都府66070407221499861615.9%5
大阪府711217387723132203112118.1%4
兵庫県108910176321190132104212.7%10
奈良県64430251222825857710.1%17
和歌山県2431920117273385177.4%31
鳥取県53714102212034034211.7%11
島根県2371421810173264286.1%40
岡山県455394047144506038.3%25
広島県3653840910141516158.3%25
山口県4474036312935650311.1%14
徳島県2401320513224284696.0%43
香川県345172188134283977.1%33
愛媛県345293008142404878.2%27
高知県23835245222795956210.5%16
福岡県3879970350528152131811.5%13
佐賀県2401625211139294316.7%35
長崎県4461634911135315305.8%44
熊本県3482937321448538696.1%40
大分県14424370253274675.8%44
宮崎県2422025817216395167.6%30
鹿児島県3543345915374518875.7%46
沖縄県7482530013351456996.4%37
合計220270827522131710441288440163690910.9% 

■2009.12.26 DV被害者に対する定額給付金施策全国調査報告

麻生政権の、追加経済対策の一つとして行われた 定額給付金は世帯ごとの給付であり、世帯主が 受給者とされたことから、住民票のないDV被害者が 定額給付金を受け取ることができないなどの問題が明らかになりました。

DV被害者に何とか定額給付金を届けたいと独自施策を打ち出した自治体もあり、全国の女性議員たちの声によって、自治体にそうした施策を迫る動きもありました。

フェミニスト議員連盟では、DV被害者、被虐待児、ホームレス にも対象を広げ、定額給付金の受け取りに関する独自施策を 各自治体が打ち出すことを求め、アンケートを行いました。

その結果、全国18都道府県37自治体から回答がありました。

今回は受け取るべき被害者に届けるための独自施策はありましたが、不当にも被害者の分を受け取ってしまった加害者から定額給付金を取り戻す施策をつくった自治体はなく 大変残念でした。


■2009.08.29 ヌエックジェンダー・交流フォーラム「地方議会から国を動かそう!」

Report

2009年9月 ヌエックワークショップ報告
女性差別撤廃条約選択議定書の批准に向けて 地方議会から国を動かそう!

8月29日(土)9:00~より、会場は3階306号室、48人部屋。そしてなぜか2階大会議室では全く同日同時刻に、国際女性の地位委員会主催による、殆ど同テーマの集会が設定されました。

このような厳しい状況下で、さらにゼロ撲側のメンバーは、28日夜は西武、三井、勝又の3人のみ、なんとも寂しい限り。 しかし用意したチラシは200枚、28日午後から西武さんと2人でほぼ配り終えたと思っていたら、なんと、西武さんがさらに追加して150枚印刷。おかげで28日夜の交流会の会場内でも、チラシ配りに必死になりました。

29日当日は早朝7時半から、打ち合わせ。その後急いで本館3階会場に向かい、準備。ちなみに参加者は多くないという想定で、500円で売る資料は46部くらいしか用意しませんでした。全部売れたら2万円少しになるなぁと、つまらないことは考えながら。

会場準備に精一杯で、呼び込む人手でもなく、開始時間になってしまいましたが、なんと続々と3階まであがってきてくださいまして、いつしか会場は満員、椅子は足りなくなる、資料はなくなるで、追加印刷に走ることに。

「男女共同参画と、女性差別撤廃条約選択議定書批准とは、どんな関係があるの!」という、私のつけた幼稚なサブタイトル名にもかかわらず、よくぞ、内容を好意的に推察して参加してくださいました。

三井さんの条約・議定書・批准についてのパワーポイントを使った講義?からはいり、4人の市議、野村羊子さん、陣内泰子さん、日向みさ子さん、まきけいこさんによる各議会での意見書提出についての報告など、次から次にさすがの元気な話術で、充実した発表でありました。その後質疑応答。特に、議定書が批准されたら、即通報するという第1号予定者が参加しておられ、感動しました。

今回のヌエックの大テーマは、女性差別撤廃条約選択議定書の批准問題であり、それにぴたり一致したゼロ撲のワークショップテーマで多くの方に満足していただけたのではと思います。

(報告 : 勝又みずえ / 山口県)

まず、コーディネーターから条約の成り立ち、経過、さらに、個人通報制度を持つ選択議定書が条約を施行させるためのオンブットの様なものであると説明され、批准のもつ大きな意味が来場者へ訴えられた。その上で、「選択議定書の批准を求める意見書」が提出された自治体の女性議員の皆さんから、議員提案および市民による請願からの意見書提出とそれぞれの議会での議論を話して頂いた。各議会でも、「世界経済フォーラムの男女格差指数(2008年版)が130か国中98位と低い事が信じられない、数値の信憑性はあるのか」との男性議員の意見が出されたそうだ。しかし、一つ一つ丁寧な議論ができた自治体の女性議員は「党派によらず、主に、男性議員に日本の女性差別の現状を訴える議論ができたことが収穫だった」と話された。この意見書が各地の9月議会でも、引き続き、提出、通過されている。今後の地方議会の様子を見守っていきたい。


■2009.08.19 増やせ女性議員!なくせ女性ゼロ議会キャンペーン(ゼロ撲)

1992年発足以来、私たちは女性議員をふやす活動を続け、97年からは『なくせ!女性ゼロ議会』プロジェクトを立ち上げ、活動しています。人口の半分を占める女性の代表が議会に入ることが民主主義の第1歩です。

全国フェミニスト議員連盟は、全国の女性団体などと連携して1999年3月3日「全国一斉、女性と政治キャンペーン」を実施しました。以後、統一地方選のある2003年、2007年、2011年に、各地の仲間と共に実施しています。

2003年からは「地方議会女性議員進出度マップ」をつくり、日本の現状を広報しています。
さらに、女性議員を増やすために「一人からでもできること」の5項目を提案しています。
会員が、機会を捉えて女性ゼロ議会の自治体訪問などもしています。

1999年から進められてきた平成の大合併は、2010年3月末をもって、一区切りとなりました。これによって、3232あった市町村は半分近くにまで減って、1727となりました。

2013年12月の総務省調査によると、都道府県議会への女性議員進出割合は、8.79%(ゼロ議会なし)です。石川県、香川県、佐賀県は女性議員ひとりです。市区議会への女性議員の進出割合は13.63%、町村議会では、8.72%で、平均して、前回調査より、0.5ポイントアップしました。 女性ゼロ議会は407自治体、割合にして22.69%です(2011年7月現在)。

女性議員の進出は、進んできているとはいえ、なかなか飛躍的に増大するというわけではありません。特に国政への参画は著しく遅れています。2012年12月の衆議院選挙では、立候補者の女性割合は15%、当選者総数のうち、女性議員割合は7,9%でしかなく、国際比較すると、188か国中161位(2014年6月現在 IPU列国議会同盟調査)という恥ずかしいものです。

超少子高齢化、地球環境並びに脱原発、国際社会などへの対応には、これまでの制度や価値観の変革が必要です。暮らし=政治をよくするためには、日本のあらゆる議会に女性議員が少なくとも40%入ることが必要です。

すべての議会に女性議員がいることが当然になり、その数が人口比に近づくように、賛同の方は是非活動の輪に加わってください。


■2009.08.16 2009総選挙各政党マニフェストにおける女性政策アンケートを各政党に手渡し致しました

各政党を訪問、要請とアンケー トを手渡し致しました。


■2009.08.08、09 合宿「よぉござしゃったねぇ~出雲のくにへ」(島根県松江市)

よぉござしゃったねえ~、の言葉を実際に聞いてみませんか?こんな機会でもないと、聞けない、見ることができない、行かない。
そう思ったあなた、ぜひ松江に来て下さい。目からうろこのお話がいっぱいあります。自分の土地を見直すきっかけにもなるでしょう。そしてこれを機会にまた松江に来て下さい。お待ちしています。(せっかくなら早く来てちょっと宍道湖を歩いたり、潜戸の観光船に乗ったり、街並みを歩いたり。神話の世界がほら隣にあります…)

日  時:8月8日(土) 14:00 ~ 8月9日(日) 正午頃
会  場:
 8日 松江ニューアーバンホテル 島根県松江市西茶町40-1
 9日 松江市市民活動センター スティックビル 1階ブース(男女共同参画センターは3階です) 松江市白潟本町43番地 スティックビル
主  催:全国フェミニスト議員連盟夏合宿in松江実行委員会
内  容:
第1日目
14:00 オープニング・音楽
 挨拶 : 松江市長・松江市議会議長
14:30 基調講演
 「ひろがる貧困 女性から男性へ」
 講師 : 清末愛砂さん(大阪大学大学院国際公共政策研究科助手・准教授を経て、2008年より島根大学男女共同参画室専任講師。ジェンダー法学。アジア女性資料室等で活動。日本女性学会幹事。『母と子でみる パレスチナ-非暴力で占領に立ち向かう』など著書多数)
16:00 パネルディスカッション
 「女性が生きて働くためには」
 清末愛砂さん/吉祥眞佐緒さん(DV被害者支援団体エープラス代表。女性の権利を守る活動中)
…ほか
18:00 交流会
 歌 : 渡邊志津子さん

第2日目
分科会
09:00 分科会
 第1分科会 「地域産婦人科医療」
  発議者:岩成 治さん(島根県立中央病院産婦人科医師。細胞診・HPV検査併用子宮頸がん検診 ─高精度・効率化。地域産婦人科医療に尽力 )
 第2分科会 「田舎暮らしは笑いが止まらないほどハッピーでエキサイティング!」
  発議者:河部 真弓さん
(マーケティングプランナー、国土省地域振興アドバイザー、NPO法人結いまーるプラス理事長。日経ウーマン「ウーマンオブザイヤー2008受賞」)
 第3分科会 「女性議員を増やすために~町村選挙に学ぶ」
  発議者 :土居美智子さん(前愛媛県砥部町議、合併後の町長選挙に挑戦)/藤井郁子さん(前山口県萩市議、活憲やまぐち共同代表)
11:00~11:30 全体会・終了  
12:00 昼食 
13:30 オプション視察

Report

2009年8月 フェミニスト議員連盟夏合宿 in 松江

2009年全国フェミニスト議員連盟夏合宿 IN 松江が、8月8日、宍道湖畔の松江ニューバンアーバンホテルの会場で始まりました。

全国から30名あまり、そして島根県内の方がたのご参集で、総勢60名以上の参加者です。

素敵なフルートの演奏で幕開け。松浦松江市長、三島松江市議会議長からご挨拶があり、女性の登用、活躍に力強い応援メッセーを送っていただきました。幸先のよいスタートです。基調講演は、島根大学男女共同参画室専任講師の清末愛砂さんです。

清末さんは1972年生まれ。就職氷河期世代です。就職はなく、大学院に進んでも出口なしの状況は変わらず。セーフティネットとしての「家族」の解散と来年の契約はあるの?と心配しながらの非常勤講師生活を送ることになって、「1972年生まれを恨みたい」と語ります。最近の社会的事件を取り上げ、秋葉原事件に対する若者の反応は、ある意味同情的。それは男だから。秋田の畠山鈴香さんの起こした事件では、「魔女」「鬼婆」と名づけられるだけ。そのようななかで、女として生きるとはどういうことか、生き延びるとは何か、を考えたとのことです。

貧困が社会的広がりを持つなかで、なぜ。派遣村に女性がいないのか、女性はどうしているのか気になった、とのこと。歴史を振り返ってみると、女性はずっと貧困だった。とりわけ、労働者派遣法と男女雇用機会均等法の制定がともに1985年。結果、女性の分断がもたらされることになります。そして世界的に広がる格差問題に対して、「唯一下からしか育たない民主主義、唯一すべての人々ともにしか達成されない自由、闘いとられる民主主義を、上から来ることを期待するものではない」との言葉にあるように、女性の人権、自由は闘いとるものであることを強調されました。

引き続いてのパネルディスカッションでは、吉祥眞佐緒さん(DV被害者支援団体代表)、浜田妙子さん(鳥取県議会議員)に加わっていただき、野村羊子さん(全国フェミニスト議員連盟共同代表)のコーディネートで議論を深めていきました。

吉祥さんからは、DV支援の状況、派遣村での女性支援などについて、また、浜田さんからは 議会でのDV支援取り組みなどのお話がありました。清末さんからのお話でもあったように、つながっていくことの大切さが改めて確認され、女性差別撤廃条約選択議定書採択に向けての意見書の取り組みや定額給付金のDV被害者支給自治体アンケートへの取り組みなどが提案されました。

終了後は交流会です。3人の方々のソプラノを堪能しました。お食事もおいしく、いろいろな方が全国からメッセージを発信。名刺交換もおこなわれ、今後の交流の絆を約束しました。その後拡大世話人会ももたれました。

毎年おこなわれている夏合宿。引き受けていただいた実行委員の方々の企画、準備、運営に感謝です。こうやっていろいろな地域で開催できることに全国フェミニスト議員連盟の底力を実感します。

報告 : 陣内やす子(八王子市議 / フェミニスト議員連盟共同代表)

1)子宮頸がんの実態
20歳代、30歳代の子宮頸がんが急増している。だから、子宮頸がんのがん検診の対象は20歳台からである。なぜ、急増しているかというと性交年齢の低年齢かがすすみ、1990年の3倍の子宮頸がんが発症している。特に目立つのは30歳代の死亡率が上がっている事である。60歳代になるとほぼ子宮頸がんの発症は抑えられる。

2)がんの発症経路
上皮細胞にHPV(ヒトパピローマウィルス)が感染。80%性交によって感染する。これは一過性の感染であり、人間の抗体により死滅するものが多いが、10%は持続。その10%は感染症的な時に円錐切除をすれば直る。しないものの40%は子宮頸がんとなる。子宮頸がんとなった場合は、子宮の全摘手術を受けるが非常に難しい手術である。

3)子宮頸がん対策
ワクチンが有効である。これは秋から導入が予定されているが、お金が掛かる。 がん検査であるが今は細胞検査が主流であるが、60%の精度しかなく、HPV検査によってウィルスがあるかどうかを調べるとほぼ完璧である。線腫のばあいも考え、両方の検査をすることを進める。自治体ではまだHPV検査をしているところが少ないが、するほうが経済的である。すなわち、子宮がんになった時の医療費よりも検査費用の方が掛からないという事で費用対効果を考えれば、自治体でHPV検査を早期に導入すべきである。

この分科会で議員として考えた事は、自治体でいかにHPV検査を20歳から広範囲に受けるように啓発し、かつ、無料化または低額化していくか、また、ワクチンの無料化を進めるかということだった。女性の体を守り、いのちを守る活動は女性がすすんでしなければ守れない。そのための恒常的な活動が必要だと痛感した。

報告 : 高橋ブラクソン久美子(狭山市議会議員)

私は今年の春、13年間の議員生活を引退し、奈良県橿原市から今回のフェミニスト議 員連盟の合宿地となった島根県松江市で田舎暮らしを始めたところです。そんな中でこのタイトルに目を引かれて参加しました。

始めに講師の河部真弓さんご自身によって、30分の自己紹介がありました。小説家を目指した学生時代から、現在の職業マーケットプランナーに至るまでの行動や想い を述べられ、ここで彼女の行動力や人としての魅力がストレートに伝わってきまし た。

河部さんの活躍は大きな評価を得て、日経ウーマンオブザイヤー2008受賞とな り、私たちの知るところとなりました。授賞理由は、山陰の過疎地域で継続的に定住促進活動に取り組んだことです。

かつては、東京でフリーのマーケティングプランナーとして実績を積み上げてきた 河部さんはPR会社勤務の夫とともに10年前、島根県旧桜江町(現江津市)。この町は 四方を山に囲まれた小さな町、人口3200人で過疎化に悩まされている現状でした。夫の故郷ということで度々訪れていたこの地域が、河部さんをどんどん虜にし、河部さ んの方から夫の背を押してのUターンが実現したのです。それから始まったお二人の 田舎暮らしは次々と成果を生み出しました。知れば知るほど宝の山に思える故郷の魅力を全国に届けたいという熱意と、東京で培ったスキルを武器に、地域活性化のため のユニークな企画を立てました。当日は阿部さんの夫も“石見問屋”若旦那として和装で最後に登場しました。“石見問屋”というのは阿部真弓さんを理事長とするNPO 活動の一環で、地元でとれた食材等を販売するネットショップの名前です。

彼女の桜江町への思い入れが地元の人の共感を得て素晴らしい成果をもたらしました。
私自身は、充実し、(少々疲れた)議員活動を終え、今度は新たな人生にスイッチを入れる気持ちで田舎暮らしを始めました。彼女には田舎の素晴らしさをますます発信 していって欲しい。今後の活躍を大いに期待しています。

報告 : 松江市 岩佐 広子(元橿原市議)

分科会の参加者は約15人。司会は島根県議のはくいし恵子さん。事例報告の中で愛媛県前砥部町議の土居美智子さんは、合併に伴う町長リコール運動の中心的リーダーとしての経験とその後の町長選挙出馬のいきさつを報告。もう一人の山口県前萩市議の藤井郁子さんからは、合併によって広域化された市では郡部からの女性候補の当選は絶望的。過疎と高齢化、女性の見えない貧困の中で相変わらず女性の役割分担が固定化しており、網の目のしがらみに縛られて女性が女性を応援しない現実がある。どうしたら差別と戦うフェミニスト議員を日本中に増やすことができるか、との問題提起がありました。女性候補のエンパワーメントとともに有権者の意識を変えていく地道な地域活動の大切さを確認できた分科会でした。

報告 : 久万高原町 鐘ヶ江洋子


■2009.05.24 総会(東京・三鷹市):学習会「今、女性差別撤廃条約選択議定書批准をめざして」

日  時:2009年5月24日(日)
 14時 : 総会 / 15時~16時30分 : 学習会
講  師:近江美保さん(日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク、大学講師)
「今、女性差別撤廃条約選択議定書批准をめざして…男女共同参画を進めるために」
参 加 費:資料代500円※会員の方は2009年度年会費1万円(購読会員4000円)をご用意ください。
場  所:三鷹市市民協働センター

Report

全国フェミニスト議員連盟2009年度総会報告

5月24日、三鷹市市民協働センターで2009年度の総会及び学習会が開催されました。

午後2時からの総会では議長の小金井市議の漢人明子さんが議事進行。陣内代表による08年度の活動報告、決算は全て承認されました。

会計の努力により、08年度は未納の処理が進み、会費が増額となったこと、国際シンポジウムの参加者が多かったことなどで、次年度繰越金が増えたことが評価されました。

また、少ない予算の中で、それぞれの担当が熱心に活動を行ったこと、名簿の作成、ホームページの活用と会員MLの創設など充実した1年だったことが改めて認識されました。

続いて09年度の活動方針案と予算案が審議され、承認されました。しかし、会員からは今後はもっと他の団体との連携を深めたらどうかという意見や、会費が高いので検討すべき、またAFERのバックナンバーの内容をホームページに掲載してはどうかという質問などが出ました。これらに対し、代表などから女性情報総合サイトWANの加入を検討中であること、会費についてはさらに検討すること、AFERのバックナンバーは販売しているため、無料の情報提供は難しいという答えがありました。

なお、09年度は役員改正の時期ではありませんが、国際の世話人として日下景子(神奈川県議)さんと原麻里子さんが加わることになりました。
8月8日、9日に松江市で開かれる夏合宿で又会いましょうという野村代表の呼びかけを最後に、総会は無事終了しました。

3時からは、日本女性監視機構役員で国際女性の地位協会理事の近江美保さんを講師に迎え、女性差別撤廃条約選択議定書批准についての学習会を行いました。
現在、選択議定書の締約国は96カ国で、OECD加盟国では米国と日本だけが批准していません。今年は選択議定書採択10周年ということもあり、日本の批准に向けて各女性団体の動きも活発化しています。

フェミ議でもこの批准を求める要請を行おうと、文案を野村代表を中心に作成、満場一致で採択されました。この要請文は、麻生総理、衆参両院議長、関係閣僚等に提出される予定です。また、地方議会用の意見書案も活用してください。

和歌山のみなさん、ありがとうございました。

(村上香代子・文責)


■2009.05.24 今、女性差別撤廃条約選択議定書批准をめざして (要請書)

選択議定書に関する学習会を開催し、その後にフェミ議として政府に要請書を提出することになりました。

2009年5月24日

衆議院議長  河野 洋平 様
参議院議長  江田 五月 様
内閣総理大臣 麻生 太郎 様
外務大臣   中曽根弘文 様
総務大臣   鳩山 邦夫 様
内閣府特命大臣少子化対策・男女共同参画担当 小渕 優子 様

女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める要請

全国フェミニスト議員連盟
代表 野村 羊子(東京都三鷹市議会議員)
陣内やすこ(東京都八王子市議会議員)
事務局 東京都文京区千駄木1-16-3 木村方

私たち全国フェミニスト議員連盟は、女性の政策決定過程への参画拡大をめざす、超党派の市民と議員の団体です。現在、会員は全国で約200名です。1992年の結成以来、世界の女性と手をつなぎ、女性の人権を擁護する活動を続けてきています。
私たちの活動の礎の一つは、1985年に批准された「女性差別撤廃条約(以下本条約)」です。私たちは、本条約の実効性を高めることになる「女性差別撤廃条約選択議定書(以下選択議定書)」の早期批准を強く要請いたします。「選択議定書」は、1999年の国連総会で採択され、2000年12月に発効。現在、世界で96ヵ国が批准しています。個人通報制度と国連女性差別撤廃委員会(以下委員会)の調査制度を定めたこの「選択議定書」の発効により、条約の実効性が飛躍的に高まったといえます。
しかしながら、日本政府は「司法権の独立を侵すおそれ」を理由に、いまだに批准していません。経済協力開発機構(OECD)加盟国で、未批准国はアメリカと日本の2国のみです。
2003年夏、委員会は、日本政府に対して「選択議定書により提供される制度は、司法の独立性を強化し、女性にたいする差別への理解をすすめる上において司法を補助するものであると強く確信している」と批准を「勧告」しています。あらゆる分野における女性差別の撤廃をうたった本条約が批准されて4半世紀近くを経た現在も、女性に対する差別は今なお社会、結婚、地域、雇用等に根深く存在しています。
「世界経済フォーラム」の「世界男女格差報告」2008年版によると、日本の男女格差指数の順位は130ヵ国中98位と、前年の91位よりさらに後退しており、女性差別の是正が国際的に見ても極めて遅れていることを示しています。
加えて、昨秋以降の未曾有の経済・金融危機のなか、妊娠・出産を理由にした不利益な扱いや、育児休業などを理由にした女性の解雇などが急増していることから、妊娠中の女性に特別の保護を与えることを定めている本条約の徹底が緊急の課題となっています。地方議員の多い当会は、日々、こうした女性たちの苦悩に直面させられています。一方、政府は、男女共同参画社会基本法の理念の実現を「21世紀の最重要課題」と位置づけ、「選択議定書」についても、男女共同参画審議会答申に「男女共同参画の視点から積極的な対応を図っていく必要がある」と明記し、積極的姿勢を示しています。
さらに、さまざまな団体から批准を求める要望書が出されていること、過去10回にわたって批准を求める請願が参議院で採択されていることは、ご承知のとおりです。こうした現状に則し、日本における女性差別撤廃の取り組みの強化を促す選択議定書の批准は、早急に実施されることが望まれます。私たちは、選択議定書採択10年の節目にあたる本年こそ、選択議定書を批准するよう、日本政府及び国会に強く要請いたします。


■2009.01.24 国際シンポジウム「世界は進む 日本は進まずーパリテ、クオータ、男女共同参画―」

日本の女性議員比率は世界182ヶ国中136位、全体の9.4%にすぎません(衆議院)。政策決定の場に10%以下しか女性の代表を送り込んでいないのです。

日本の女性たちが初の参政権を行使した1946年の衆議院議員選挙における女性議員比率は8.4%でした。この数字を史上初めて塗りかえたのが、2005年の総選挙でした。わずか1%増やすためにおよそ60年間もの年月がかかったことになります。

紛争後の国内復興過程で女性の議員率世界一をなしとげたルワンダ、元祖クオータ制の国ノルウェー、性別役割の強いラテンの国で女性大統領を誕生させたチリ、クオータ制を法制化した韓国からの報告をうかがいます。

「世界は進む 日本は進まず」 から「世界は進む、日本も進む」といえる日をめざして!

日  時:2009年1月24日(土)午後2時~5時 (交流会 : 終了後同会場で5時30分~7時30分)
会  場:文京区男女平等センター東京都文京区本郷4-8-3
参 加 費:1000円(資料代)(交流会費 : 1000円)
パネリスト:
 ルワンダ [ 世界第1位 56.3% ] : アリス・カレケジ Alice Karekezi
 ノルウェー [ 世界第11位 36.1% ] : カーリ・ヒルト Kari Hirth
 韓国 [ クオータ制導入 ] : チャン・ジョン・ワン 張宗完
 日本 赤松良子(WINWIN代表)
 チリ 後藤政子(神奈川大学外国語学部スペイン語学科教授)
コーディネーター:
 三井マリ子(当連盟国際部役員)
後  援:
 WINWIN
 市民ネットワーク千葉県
 ミクシテ「ちがさき男女平等参画プラン」を推進する会
 クオータ制の実現をめざす会
 八王子手をつなぐ女性の会
 日仏女性資料センター
 議会に女性をおくる会
 ベアテさんの会
 シャキット富山35
 NPO G.Planning
 ファイトバックの会
 こうち女性と政治をつなぐ会
 北京JAC
 アジア女性資料センター
 NPO法人高齢社会をよくする女性の会  

Report

2009年1月 国際シンポジウム

国際シンポジウムは盛会のうちに終了しました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
参加者は予想した100名をはるかに超え、140名余りの参加者があり、北海道、山形、大阪、富山、松江、広島、四国は愛媛など遠方からの参加者もありました。

ルワンダのアリス・カレケジさんは、目にも鮮やかなブルーの民族衣装をまとって頭には真っ赤なターバンを高々と巻き、颯爽と登場、パワーポイントを使って、熱の入った報告でした。アリスさんは、ルワンダ駐日大使のお連れ合いで、国際弁護士。スウェーデンのイエテボリ大学で、ジェノサイド後の裁判について、博士論文を執筆中です。

1994年のジェノサイドで、たくさんの男性たちが殺されて、その後の再建を女性たちが担ったという話をされました。女性たちが、「みんな一緒」という意味の全国的な連合組織を作って、たくさんの利害が対立する人々が、一つにまとまって、政府にモノが言えるようになった。民族や政党の違いを超えた共通項である平和や、女性に禁止されていた相続権の女性への拡大などをテーマにして全国運動をしたそうです。新憲法では男女平等がうたわれ、すべての政策決定の場に女性が30%以上いなくてはならないというクオータ制が明記されました。


カーリ・ヒルトさんは、駐日ノルウェー大使館で、文化、広報、報道担当の参事官。1960年代に地方議会に女性が進出。1970年代には国会に女性が進出。1980年代に、男女平等法を改正して40%のクオータ制を明文化した。育児休暇などはコストがかかるが、女性が企業に進出することが、経済効果を上げる。母親の85%が仕事を持っている。閣僚は19人中9人が女性、大学教員は22%、市長は23%。現在、特殊出生率は、1.9に上っている。

さらにノルウェーでは、男女平等は経済的な投資であり、女性が経済界に進出できないと損失だとされ、現在、会社の取締役の40%を女性とするクオータ制が実行されているとのことでした。


韓国のチャン・ジョンファンさんは、駐日大韓民国大使館の立法官。今回のシンポジストただ一人の男性。日本語で、がんばって話してくださいました。元は国会の職員。比例区がクオータ制になったために、女性議員が増えた。13.7%になり、日本を抜いてしまった。以前、ハンナラ党がクオータ制をやめると言ったときに、全国の女性団体が連帯して、「落選運動」などで徹底抗戦した。チャンさんは、図表入りの充実した資料を用意してくださり、大変好感を持たれました。


後藤政子さんは、東京外語大で、ラテンアメリカ現代史を専攻。神奈川大学スペイン語学科教授で、女性大統領を出現させたチリのことを話していただいた。バチェレ大統領の誕生は、彼女の資質が大きい。女性閣僚を半数にする公約どおり、はじめは11人いたのだが、今は9人になっている。もともと社会党と共産党が強かった。大統領が女性になっても、働く女性に数は、まだまだ少なく、クオータ制も導入されていない。パワーポイントによる詳細なわかりやすい解説で、遠い南半球のチリの国が身近に感じられる素晴らしい報告でした。


赤松良子さんは、「世界は進む、日本は進まず」というタイトルだが、私は、オプチミストだから「進んで行こう」の話をしたい、と始めました。戦前に婦選獲得同盟ができたあたりの婦人参政権の歴史から、小泉チルドレンによって、戦後の初めての選挙での女性の進出を凌駕したところまでの女性たちの歩みをわかりやすく話された。「1946年4月10日が初めての女性参政権に基づく選挙だった。それにちなんで、4月10日から、一週間が女性週間となっている。私が、婦人少年局にいたときに、毎年その時期にポスターを作る。ある年、女性を議会に送ろう、というようなスローガンを上司に上げていき、課長、部長ぐらいまでOKだったが、その上の幹部がダメと言った。理由は『今年は選挙の年だから』。選挙の年こそ必要な啓発なのだが、女が出てきたら、男が出にくくなるというのでしょう。本当に男社会だった」


質疑応答の時間にも会場からたくさんの手があがりました。以下要約です。

ルワンダでは、1996年ジェノサイド法ができた。それまでは、強姦は軽く見られていたが、強姦被害者のところに国会議員を連れて行って聞き取りをしてもらったりなど、指導的立場にいる男性に、この被害の深刻さを理解させる取り組みをし、「カテゴリ4」から「カテゴリ1」(最高に重い刑)にまで上げることができた。 後藤さんによると南米の国々の中では、コスタリカは、クオータ制も女性省もあるが、残念ながら女性の地位は高いとはいえない。キューバの方がずっと進んでいて、女性の国会議員比率が44%に昇っている、とのことでした。

赤松さんは、WINWINは、女性たちにはお金がないという現実があるから、資金援助をしようと99年に始めたが、お金が集まらなくなってきてしまったので、解散も視野に入れた話し合いをし、今は、インターネットでこの人なら推薦できます、という情報を送ることで活動を続けている、と話された。

話に熱が入って30分オーバーしてもだれも立ち上がることなく、引き続きの交流会も60名以上の参加があり、用意したお菓子類が足りなくなるほどの盛会でした。お茶やジュースで乾杯のあと、今回のシンポジウム開催にあたって後援してくださった団体や個人からのアピールが相次いで、和気あいあいのうちに幕となりました。

参加者一同によって承認された宣言文は今後世話人会が、確実に政府の各部署に届けていくことを決定しています。これについては又ご報告します。

このシンポジウムを報道したサイトには以下がありますので、ご参照ください。(一部サイト削除)

■ルワンダの奇跡――女性進出いまや世界一!(1月30日)
■女性の政治参加「世界は進む 日本は進まず」―都内で国際シンポジウム(1月27日付)
■Fem-News ブログ(1月26日付)

最後に、当日ボランティアで通訳をお引き受けくださった皆さま、素晴らしいシンポジストの皆さま、ありがとうございました。この成果を今後、この日本における政策決定の場への女性の参加のスピードを上げジェンダー平等な社会作りへと活かして行きたいと決意を新たにしています。

写真撮影(一部) 高橋三栄子

2008年の活動

contents

■2008.08.30、31 夏合宿in富士市 男女共同参画社会をめざして 男女共同参画の技法を学ぶ

日  時:8月30日(土) 13:30 ~ 8月31日(日) 正午頃
研修会場:富士市男女共同参画センター フィランセ
宿泊・交流会場:フジポートホテル(静岡県富士市日乃出町38番地)
参 加 費:[夏合宿資料代] 1,000円/[夕食交流会] 6,000円/※夕食交流会・宿泊・朝食 14,000円
内  容:

第1日目

12:30~13:30 開場・受付
13:30~14:00 オープニング
14:00~15:10 基調講演
 男女共同参画社会をめざして
 パリテの論理―男女共同参画社会の技法―
 講師 糠塚 康江(関東学院大学大学院教授)
15:20~16:40 パネルディスカッション
 パネリスト 坂本 由紀子(参議院議員)
       鈴木 尚(富士市長)
       糠塚 康江
 コーディネーター 三井マリ子(女性政策研究家)
17:00~17:30 移動    
18:00~20:00 交流会    
20:30~    拡大世話人会    

第2日目

分科会・全体会
09:30~11:30 分科会
第1分科会  改正DV防止法から
 基本計画策定、自立支援を考える
 原田恵理子(DVスペシャリスト協会代表)
第2分科会 産科問題
 お産を取り巻く現実
 番内和枝(エスアールハウス助産院 院長)
第3分科会  パリテの論理に学ぶ
 女性議員を増やすために
 「なくせ!女性ゼロ議会」プロジェクトチーム
11:40~12:15 全体会

2日目終了後 :
視察研修「B級ご当地グルメ」まちおこしについて 12:40~16:00
希望者はB級ご当地グルメ「富士宮焼きそば」でまちおこしの富士宮市 : お宮横丁・富士山本宮浅間大社散策と研修(オプション参加費5000円・催行人数25名)


■2008.07.28 アンケート『各政党に聞く』女性政策 2008

ようやく解散・総選挙
フェミニスト議員連盟では麻生総理就任直後の解散を考え、昨年各党にアンケートを行いました。結果的には解散は先送りされ、今回ようやく衆議院選挙が見えてきました。ここに再掲します。
少子高齢化における女性問題、母子家庭の貧困、女性のDV被害など、女性を取り巻く状況はいつにも増して厳しいのが現状です。フェミニスト議員連盟では、次の政策を考える上で、各政党が女性政策をどのように捕らえ、何を施策として掲げるかは大変重要な観点だと考えます。このアンケートが、読者の皆様の次選挙時の考慮の一助となることを願って止みません。

アンケート

  1. 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合
  2. 女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解
  3. 女性議員を増やすために政党として努力している内容
  4. あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

1) 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合

正式な公認は、衆議院解散後に行われるため、現在のところ厳格な 意味での公認はいません。現職の選挙区・比例区支部長が公認候補となるという前提に基づけば、暫定の見込みは8.5%です。

2)女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解

女性議員の比率を増やすことも大切だと考えておりますが、同時に当選した後に実際にどんな活動をしているか、どのような貢献をしているかを検証することも重要だと思います。
国会議員以外の、管理職、専門職、技術職における女性の登用も積極的に行われるようになっており、今後はますます政治活動や経済活動等における 、女性の参画が進むと考えます。
また、刻一刻と動く世界情勢を鑑みても、少子高齢化社会の先端を歩む日本において、女性の参画・貢献を進めることは、心身共に豊かな将来像を描く上でも極めて重要な課題だと認識しています。
現状は複合的な要因から成っているものであり、即効性・実効性・共感性のある万能薬的解決策を見い出すことは困難かと思いますが、わが党としては今後も政策全般にわたって男女共同参画の基本的薮理念を盛り込み、実現していきたいと考えております。

3)女性議員を増やすために政党として努力している内容

女性だから男性だからと性別で批判をするという観点ではなく、正当な候補者選定過程を踏まえて決定した意欲ある優秀な候補者全員を支援していくというのが党としての基本的な考えです。
しかし、あらゆる政策に女性の視点が必要であり、今こそ、政治には女性の特性を活かしたきめ細かな感性が求められているとの認識のもと、党女性局では毎年策定される女性局活動方針の中で、女性議員の育成・支援を掲げ、 活動を行っています。
具体的には女性(地方)議員や志願者を対象にして毎年実施している政策研究会の開催や、近年毎年1万人前後のアンケート協力をいただいた実績のある「子どもHAPPYプロジェクト」などの政策提言を通じて、各地域でのオピニオンリーダーや議員の発掘、育成に努めています。
また、党改革の一環として、公募制度を導入しており、やる気と気概のある女性議員候補者の発掘に努めています。前回の44回衆議院選挙において、ほとんどのブロックにおいて比例名簿の上位に女性候補を登載し目に見える実績をあげたことも、女性議員増加を目指す党の取り組みとしてのよい例だと言えると思います。

4)あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

以下、平成19年参議院選挙政権公約より

065.子育て家庭支援対策の拡充
2030年以降の若者人口の大幅な減少を視野に入れ、本格的に少子化に対抗するため、すべての子ども、すべての家族を、世代を超えて国民みんなで支援する「国民総参加の子育てに優しい社会」の実現を目指し、「子どもと家族を応援する日本」という重点戦略を策定する。
066.乳幼児加算の創設、ファミリー・サポート・センター等子育てを地域社会で支える体制づくり
少子化の流れを変えるため、子どもを持つこと、育てること白体に喜びや大きな価値を感じることができる社会の実現を目指し、先般の児童手当法改正において乳幼児加算を創設し3歳未満の児童に対する手当額を一律1万円とした。
生後4ヶ月までの全戸訪問にんにちは赤ちゃん喜業)の実施、「子育てひろば」など地域の子育て支援拠点の拡充、「放課後子どもプラン」の全小学校区への普及、「ファミリー・サポート・センター」による地域での子育ての支え合いや「子育てパパ応援事業」による父親の育児参加の推進にも取組み、家庭における子育てを地域社会で支える体制を構築する。
069.子育てと仕事の両立のための環境づくり
先般の雇用保険法の改正により育児休業給付を休業前の賃金の4割から5割に引き上げるとともに、育児休業取得者等に対して企業独自の給付を行った事業主に対する助成制度を創設した。これに加えて、育児休業や子育て期の短時間勤務など子育てと仕事の両立を支援する制度を利用しやすい職場環境づくりや事業所内託児所への支援を推進する。
072.ワーク・ライフ・バランスのとれた生き方の実現
働く人が子育てとの両立など仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)のとれた生き方を選択できるよう、長時間労働の是正やテレワークの推進など働き方の改革を進める。また、働く人の健康や生活にも影響を与えている深夜営業等のあり方についても検討する。
073.女性の意欲・能力を活かせる環境づくり
出産・育児期を通じてキャリアの継続に向けての支援を強化するとともに、子育てしながら再就職を希望する方からの相談に応じる「マザーズハローワーク」を全国展開する。また、母子家庭等の自立を促進するため、子育て・生活支援、就労支援、養育費の確保、経済的な支援等の総合的な母子家庭対策を推進する。


1) 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合

男性 : 121 女性 : 11 割合 : 8.3% 
(6/24時点 現職含まず)

2)女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解

社会の根本的なことを決めている政治や行政の場は、まだまだ男性中心社会であり、そのゆがみが現在の閉塞状況を生み出した一因であると考えている。ワーク・ライフ・バランスを実現し、男性も女性も豊かな生活を送れるようにするためには、社会の仕組みを作る政治の場にもっと女性を増やす必要があると考える。

3)女性議員を増やすために政党として努力している内容

女性か積極的に立候補できるよう、資金面では、通常の党からの公認料とは別に、「民主党W&S基金」より200万円の支援を行っている。また、活動面では、選挙の準備や活動等についてフォローするために「出前応援講座」を実施している。

4)あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

小児科・産科医をはじめ、医療従事者不足を解消するため、女性医師や看護師が働き続けられる支援策を最優先とする。
均等待遇とワークライフバランスで「はたらき方」を改革し、男女ともに仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会をめざす。
月額2万6000円の「子ども手当」で子どもが育つための基礎的な費用を保障する。また、出産一時金に加えて助成金を給付し、ほぼ自己負担なしで出産できるようにする。


1) 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合

衆議院議員予定候補者については、公認発表がまだですので、確定できません。

2)女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解

女性議員の比率は増えるべきであり、増やす努力は必要だと思います。現実に女性候補者を選ぶのは、国民の判断によるものであり、その意識を変える必要を感じます。

3)女性議員を増やすために政党として努力している内容

これまでも地方議員を含め、よい人材がいれば候補者として女性を出しており、今後もそうした方向で女性を増やす努力をしてまいります。たとえば、東京都議会では8年前に公明党で初の女性議員が誕生、前回では2人に倍増し、来年の都議選(公認発表済)では、3人の女性候補者を出す予定になっております。なお、公明党における女性議員比率は28.6%(6月末現在)です。

4)あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

公明党では、本年5月に「女性の応援団・公明党」として「女性サポートプラン」を策定しました。女性自らが納得する生き方ができる社会を目指すために、特に「健康」「子育て」「仕事の分野での政策提言をいたしました。その中の男女平等政策(特に雇用分野)の一部を下記のとおり政策提言しております。*短時間勤務への育児休業給付の創設*パパ・クオーター制度の導入*「仕事と生活の調和推進基本法」の制定*女性医師バンクの充実及び継続就労の支援*創業塾や経営革新塾を拡充し女性の企業を支援等を提言しております。今後の人ロ減少社会において女性の社会進出が進むことが予想される一方、男性に比べ結婚や出産・子育てにより就業や社会参画が制約されることが少なくないことからも、「女性トータルブラン」の内容を充実させてその政策実現で男女共同参画への取り組みを推進してまいります。


1) 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合

予定候補(公認)は、比例代表73人中女性23人(31・5%)、 小選挙区127人中女性35人(27・6%)<重複55人中女性15人> 
立候補総数 145人中女性43人(29・7%)

2)女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解

日本の女性議員の割含が世界的にも低いことは、日本の社会全体のなかで、女性の能力が正当に評価されない現実、男女平等の遅れ、女性の地位の低さの反映だと考えます。人ロの半分を占める女性が、国会や地方議会に進出することは、社会のあらゆる分野での男女平等にとって重要な課題であり、女性が当たり前に社会的政治的活動に参加できるよう、社会的条件を整備することが必要です。実際に女性議員が増えるためには、それぞれの政党が、女性の力を正当に評価し、積極的に女性候補を擁立することが大切です。女性自身の努力も重要だと考えます。選挙制度を民主的に改革し、民意を正確に反映する比例代表制にすることも重要です。スウェーデン、フィンランド、オランダなど女性国会議員の割合の高い国が比例代表制であることは偶然ではないと思います。世界でも例がない異常に高額な供託金制度の是正も必要です。

3)女性議員を増やすために政党として努力している内容

党の活動として日常的に、女性の要求を実現するための政策提起と草の根から運動を広げる努力をしており、40万人余りの党員のうち、約44%を占める女性党員が、こうした運動を通じて周りの方々の信頼を得て、国政でも地方政治でも、議員としてすぐにでも活躍できる力量を備えてきていると確信しています。また、党機関としても、女性党員の役割の発揮を重視し、女性役員を増やすことに特別の注意を払い、学習請座など女性幹部の計画的養成の努力などもおこなっでいます。議員や候補者活動にあたっては、女性のおかれた社会的条件を考慮し、子育て中の候補者などには家庭の状況も検討し、援助の努力をしています。

4)あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

次期衆院選にあたってのマニフェストは、まだ発表しておりません。昨年の参院選では、12の重点政策の一つとして「男女平等」政策を発表しています。このなかで、憲法改悪をねらう勢力が憲法24条にもとづく両性の平等の実現や女性差別の撒廃を社会の目標にすることそのものを敵視し、攻撃を加える情勢のなかで、「『男女平等』からの逆行を許さず、社会のすみずみに『両牲の平等』を実現」することをかかげました。 
また、各分野政策として、具体的に、(1)女性差別撤廃条約の締約国にふさわしく民法の見直し、ILOパート条約や選択議定書の批准をすること、(2)パートや派遣社員の均等待遇、間接差別の範囲の見直し、強力な救済機関や罰則の設置など職場の格差や差別の是正をはかること、(3)自営業・農業女性の労働を正当に評価し、支援すること、(4)母子家庭の生活と就労支援を強めること、(5)安心して仕事も子育てもできる労働条件の改善、保育所・学童保育所などの拡充をすすめ、働く女性の応援、(6)生涯をつうじての女性の健康を保障する総合的な対策、妊娠・出産費用の軽減、産科・小児科医不足の打開をはかること、(7)女性の年金の改善をすすめ、高齢期を安心して暮らせるようにすること、(8)DV被害の防止・自立支援の充実、セク・ハラの根絶など女性の人権をまもること、(9)女性の政策・意思決定機関への参加の促進、などを提案しています。 

参院選政策は、ホームページに掲載していますので、ぜひごらんください。 http://www.jcp.or.jp/josei/O6renewal/06seisaku/06seisakusenkyoseisaku.html
(現在は削除)


1) 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合

25%(2008年6月現在)

2)女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解

人ロの半分いる女性が意志決定の場に参加していない状況では、真の男女共同参画社会とはいえない。女性の声を政治の場に届けるためには、女性議員を増やすことが大事だが、日本の今の選挙制度や社会環境は、女性のチャレンジや立候補を妨げている。女性の政治参画を進めるためには、一定の議席を割当てる「クォータ制度」の導入や、女性が立候補しやすくなるように選挙制度や社会環境も変えていく必要がある。

3)女性議員を増やすために政党として努力している内容

社民党は、女性政治スクールや講演会・セミナーなどを各地で開催し、議員候補者の育成に取り組んでいる。また、党則に「クォータ制の原則」の条項を明記しており、各議会の候補者に女性を一定比率を保障するよう努めている。政策面では、選挙区制度の見直しや在職立候補制度の導入、公務員を可とするなど議員資格の見直し、供託金の引き下げなど検討し、女性が立候補しやすくなる制度に変えるよう提言している。

4)あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

社民党は、真の男女平等社会を実現するためには、女性の生涯を考えたあらゆる面での政策を充実させることが大事だと考えている。男女間の雇用格差をなくし、働きながら男女ともに子育てできる環境づくりや社会保障制度の充実、女性が個人として尊重される法律・制度づくりや女性の政治参画・社会参画をサポートする環境づくりなど総合的な政策を提言し、パンフレットやビラの発行を行っている。

2007年参議院選挙のマニフェストでは特に下記の政策を掲げた。

  • 女子差別撤廃条約の早期批准を実現
  • あらゆる意思決定過程への女性参画50%をめざす
  • 「セクハラ禁止法」の制定
  • DV被害者支援策の強化
  • 民法改正の早期実現(婚外子差別の禁止、再婚禁止期間の見直し、選択的夫婦別姓の実現など)

1) 衆議院議員選挙予定候補者の女性割合

候補予定者 計12名中女性候補予定者1名

2)女性議員比率が世界最低クラス(189力国中135位)であることについての見解

民主主義と男女平等の見地から、わが国の政界においても、女性議員の益々の進出と活躍を望ましい姿と考えます。

3)女性議員を増やすために政党として努力している内容

男女別にこだわらず、候補者の擁立自体に鋭意努力しているところです。女牲議員を増やすことにおいては今後も努力していく考えです。

4)あれば、マニフェストでの男女平等政策の内容

現在、次期衆議院議員選挙の選挙公約について、審議を進めている段階です。


■2008.05.31 総会(東京・渋谷区):対談―DV被害の現状と改正DV法


■2008.03.29 女性が地域を変える ・くらしを変える ~女性の政治参加を考える~

全国フェミニスト議員連盟では、1997年より、なくそう女性議員ゼロ議会キャンペーンを行っています。

2003年の統一地方選挙後、女性県議ゼロ議会だった島根県でイベントを行い、昨年の統一地方選挙では2名の女性県議が生まれました。

今回、女性県議ゼロ議会は福井県だけとなり、島根県に続くことを願って、3月29日に福井県福井市で地元のみなさまと全国フェミニスト議員連盟の共催でイベントを開催することになりました。

講師は福井県ご出身の元日経新聞記者の藤原房子さんです。ご期待下さい。

日  時:3月29日 19:00~
場  所:福井国際交流会館 2F会議室
主  催:女性議員をふやそう会
後  援:福井県、福井新聞社、福井県下7自治体
講  師:藤原房子さん
    【プロフィール】
ジャーナリスト。福井市出身。日本経済新聞編集局社会部記者等を経て婦人家庭部編集委員。署名入り連載記事で地域問題、国語問題、女性労働問題などを執筆。退職後、商品科学研究所所長、東京都監査委員、日本女性学習財団理事長などを歴任。その間、国・地方自治体の審議会委員等を歴任。男女共同参画社会づくり内閣総理大臣表彰など。著書「男も変わり


■2008.03.20 地方議会女性議員進出マップ2007を掲載


■2008.02.13 男女共同参画局との懇談会

Report

増やせ女性議員!なくせ女性ゼロ議会キャンペーン(ゼロ撲)
男女共同参画局との懇談会

今年の懇談会は、板東久美子局長が1時間あまり参加され、全体では2時間にわたって以下の項目について、意見交換を行いました。局長も「あらゆる機会をとらえて男女共同参画推進に取り組みたい」と意欲を語っていただいきましたが、個別のこととなるとなかなかご苦労があるようです。

男女共同参画施策の推進状況調査の中で、毎年度前年末の時点で統計をとっているとの答えに対し、参画局で女性議員数の全国の統計を集中するようにしてほしいと要請。草の根団体であるフェミニスト議員連盟が、最新情報を作るには、全国の議会事務局に電話するのだが「はあ?女性議員の数ですかぁ?」という返答に意識されていないことがわかる。とりわけ、統計把握が遅い市議会議長会への要請をお願いしたが、「機会をとらえて協力をお願いしていく」とのことでした。

各界トップおよび遅れている分野の働きかけを行っている、国家公務員は2010年にI種事務系新規採用で3割が目標との答え。各省庁で採用・雇用拡大計画等は策定しているが、ジェンダーの視点に関するプランはないとのこと。PTA活動家は女性、会長は男性という構図を例示して「2020年30%」をもっと地方自治体や国民に広く周知するよう努力して欲しいと要望したところ、福田首相が官房長官時代に閣議決定したことなので、積極的に取り組みたいとのことでした。

国会のことは議長に、との答えでしたが、船橋市で予算化した事例を示し、女性の議員や審議会委員あるいは傍聴などの政治参加を保障する意味で、託児室を確保することの重要性を訴えました。各自治体での実態などを把握するようにしたいとのことでした。

つくばみらい市がDV講演会を中止したことについては「市から過去の事例について問い合わせがあり、講演会を円滑に進めるためのアドバイスを行ったところだが、報道により、中止になったことを知った」「個々の事例についてのコメントは控えたい」との答えでしたが、近隣の高校でデートDVについての学習会が中止になるなど、つくばみらい市の事例から改正DV法で努力義務を市町村に規定した法の趣旨が実現できなくなるおそれを指摘。参画局から各自治体に働きかけをするように要請しました。

国会のことは議長に、との答えでしたが、船橋市で予算化した事例を示し、女性の議員や審議会委員あるいは傍聴などの政治参加を保障する意味で、託児室を確保することの重要性を訴えました。各自治体での実態などを把握するようにしたいとのことでした。

荒川区議会議員 せの喜代


■2008.01.19 三井マリ子さん・紀藤弁護士を囲んで”すてっぷ”で何があったの?

大阪府豊中市女性センター 館長雇止め・バックラッシュ裁判

場  所:男女平等推進センター会議室 東京都板橋区立グリーンホール2階
日  時:2008年1月19日(土) 14:00~16:00
お 話 し:三井マリ子(原告・すてっぷ初代館長)、紀藤 正樹(弁護士・三井裁判代理人)
参 加 費:500円(資料代含む)
主  催:ファイトバックの会@東京

大阪府豊中市の男女共同参画センター「すてっぷ」の三井館長の企画は新鮮で、視野が広く、市や財団、そして多くの市民から、高く評価されていました。にもかかわらず、2003年末、突然の解雇。いったい何があったのでしょう?

三井マリ子さんは真実を明らかにするために提訴しました。第一審は原告敗訴!行政の嘘・偽りのすべてが明ら かにされ、三井さんに対する不正の数々を認めながらも、「違法とまではいえない」とバッサリ切り捨てました。「10発殴られたら違法だが、5、6発なら我慢しなさい」と言っているようなものでした。こんなでたらめな判決を許してしまったら、理由なく使い捨てにされても泣き寝入りするしかなくなります。三井さんは、勇気を持って再び立ち上がりました。非常勤職の雇止めと、行政の不正の背後にあるバックラッシュ(男女平等推進の流れを押 しとどめる動き)という2大テーマを扱う訴訟です。裁判で見えてきた、驚くべき真実。これはあなたの身にも、あなたの周りでも起こりうる問題です。三井さんと紀藤弁護士と一緒に考えてみませんか?

2007年の活動

contents

■2007.10.11 ミャンマー政府への要請文

フェミニスト議員連盟では、ミャンマー政府に対し以下の要請文を出しました。

2007年10月11日

駐日ミャンマー連邦
特命大使 フラ・ミン様
武力弾圧に関する緊急要請

武力弾圧に関する緊急要請

全国フェミニスト議員連盟代表 村上香代子(埼玉県三郷市議)
瀬野 喜代(東京都荒川区議)
事務局 : 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-27
TEL / FAX : 03-3253-0092

去る8月以来、石油価格の高騰に端を発し各地に拡大した反政府行動に対し、ミャンマー政府は、治安維持部隊を出動させ激しい弾圧を行いました。非暴力の平和的な抗議のデモにも関わらず、僧侶・市民に多数の死傷者を出し、日本人ジャーナリストの長井健司さんが、至近距離で撃たれ、犠牲となりました。

私たちは、このような流血の惨事を招いた軍部による弾圧に強く抗議いたします 。

女性の声が政治に反映されることを願って結成された私たち全国フェミニスト議員連盟は、これまでも在日ビルマの女性たちの民主化と平和を求める活動に深く共鳴 し、支援を惜しみませんでした。1990年から今日に至るまで民主化運動指導者のアウン・ サン・スーチーさんは不当に拘束されています。1日も早く解放されることを強く要求します。

また、今回の弾圧によって拘禁された多くの僧侶・市民に対し、拷問や虐待を行わないこと、速やかに無条件釈放することを切に求めます。

ASEAN諸国はこのたびの事態に強い懸念を表し、国連も特使を送り、武力弾圧の停止や民主化勢力との対話に向けた調停を行っています。ミャンマーの人々の人権が尊重され、表現の自由、集会の自由等が認められ、国際社会においても平和的・友好的な関係が構築されることを願います。


■9月 ヌエックジェンダー交流フォーラム「女性議員を増やす方法」


■2007.08.23、24 韓国女性リーダー訪問団と意見交換会

全国フェミニスト議員連盟 国際担当 木村民子、孫明修
韓国では急速に女性運動が進み、あらゆる分野において女性の地位向上が図られており、企業等も積極的に支援しています。このたび、韓国女性労働者の会協議会や、韓国女性民友会など韓国全土250以上の女性団体を結集している韓国女性団体連合のトップや女性国会議員が来日するにあたって、日本の女性団体や女性リーダーたちとの意見交換を希望しています。

グローバル化経済のもと、女性雇用の問題、賃金格差、少子化対策、介護労働など日本の状況も多くの課題をかかえており、韓国の女性たちとこれらの問題意識を共有することにより、問題解決の方法を探りたいと思います。

また、これを機会に韓国と日本との平和的な友好関係を築き、共に活動していくことを念願しています。

1.訪日日程:
 8月23日(木) 16:30 – 20:30
  日本の女性団体との意見交換会と懇親会
 8月24日(金) 18:30 – 20:30
  日本の国会議員及び女性リーダーとの懇談会

2.会場:女性と仕事の未来館(東京都港区)
 第1、第2セミナー室

3.訪問団メンバー
(1) チョン・ヒョンベクさん(韓国女性団体連合)
(2) キム・ジョンスさん (南北女性本部共同代表)
(3) イ・ミギョンさん(国会議員)
(4) チョン・ギョンランさん (平和をつくる女性の会)
(5) アン・インスクさん(太田女性民友会)

Report

韓国女性リーダー訪問団との意見交換会

平和や女性の問題を率直に話し合い、東アジアでのネットワークを構築しようという呼びかけで来日された韓国女性リーダーたちと日本の女性NGOとの交流会が、全国フェミニスト議員連盟(国際担当)のコーディネートで、8月23日、24日の両夜、女性と仕事の未来館において開催された。

韓国側からは韓国女性団体連合代表のチョン・ヒョンベクさん、平和をつくる女性の会のチョン・ギャランさん、そしてテジュン女性の会のアン・インスクさんたちが出席。国会議員のイ・ミギョンさんは直前まで来日が危ぶまれていたが、何とか午後の便で到着、懇親会には間に合って一同も一安心。日本からの参加団体は10団体、20名あまりの参加者で、総勢30名による意見交換が行われた。

まず韓国からの「女性六者会議」の提案説明があった。「これは朝鮮半島の非核化および平和体制の構築など、東北アジアにおける平和の実現について議論を交わすために6カ国(韓国、日本、中国、ロシア、北朝鮮、米国)が一同に会する会議である。植民地と冷戦の経験を経て、女性たちが互いに対する誤解と不信を緩和し、理解と信頼、シスターフッドと協力を積み上げていくべく出会いの場としたい」ということで、2008年8月にソウルで開催する予定だそうだ。

特にヒョンベクさんは北朝鮮と韓国との関係改善が進んでおり、日本も拉致や慰安婦問題等非常に難しい局面があるが、政府首脳男性たちの6カ国会議にまかせておくのではなく、平和構築に女性たちもコミットすることが大事と強調された。

これに対し日本側からも各団体から自己紹介をかねて会の活動内容のあらましと平和への取り組みの抱負などが語られた。なお、特別ゲストとして参加したビルマ女性連盟日本支部代表のチョチョアイさんも軍事政権の横暴さを切々と訴え、一同、目が開かれる思いだった。「女性六者会議」については、まだ現実味が薄いが、韓国女性たちへの熱い思いには強い感銘を受けたようだ。

30分も意見交換が延長したが、懇親会でも引き続き熱心な対話の輪がいくつかできて親しさが増したようだ。最後に韓国の方々からお礼の挨拶があり、お土産までいただいた。通訳は急遽一人でしなければならず、クム・レイカさんの負担は大変だったが、大変実りの多い交流会となった。

第2夜として、韓国側からの希望で国会議員と日本のトップリーダーの方々との意見交換会もセッティングした。参議院選挙後の大変忙しい中、民主党の小宮山洋子議員と社民党の福島瑞穂議員が次々と駆けつけてくださった。

イ・ミギョン議員は、まず、このたびの参議院選で日本の民主党から14名の女性議員が当選したことは素晴らしい、と称え、激動する韓国国会の最新ニュースを伝えてくれた。「ウリ党が分裂し、進歩的な勢力として統合民主党が結党されつつある。韓国では12月に大統領選を控えているが、この10年間は、改革的民主的な大統領により、平和の礎ができ、女性の権利や男女平等が進んだ。今後は朝鮮半島の問題を平和的に解決することが第一義である」などと語られた。

ヒョンベクさんは、「女性六者会議」の提案とともに、北朝鮮の対応については日本がアジアの中で孤立しないように経済的交流を進めていく過程で、核問題も解決していけるのではと問題を提起された。

ミャンマーとカンボジアを視察したばかりの小宮山さんは、朝鮮半島の平和のために女性たちが力を合わせていくことは重要。拉致問題の解決とは別に核の問題で日本の果たす役割は大きいと述べ、先に退出された。

福島議員は弁護士としても戦後保障に関わり韓国には何度も行っている。日本は安倍政権になってから、バックラッシュがひどく、慰安婦の記述が教科書から消されたり、平和憲法を変えようとする動きが起こっている。社民党は北朝鮮と交流があったため、拉致問題でバッシングを受けたが、2000年に北東アジア安全非核構想を発表し、進めてきた。今後、6か国協議の進展はアジアの平和にとって望ましいことだと強く思うと述べられた。

大阪からお帰りいただいた樋口恵子さんは、軍国主義的な石原候補に対し、平和を訴え戦った前々回の都知事選の出馬体験を語られた。そして、6月に開催された「女性の視点から高齢化を考える」という国際会議の模様を説明され、韓国も準備を進めている介護保険や女性の貧困などの問題に言及、これからも韓国との交流を深めていきたいと語った。

最初から参加された産科医で女性と健康ネットワークの堀口雅子さんは、慰安婦問題は本当に申し訳ないと詫びたあとで、女性が健康でなくては次の世代に引き継げないと述べた。韓国の女性たちの状況は変わったかという質問に対しては、以前と較べたらよくなったと皆さんから即答が返った。こうして、またしても時間ぎりぎりまで熱心に率直な意見が交わされた。

報告 木村民子


■8月 「松戸市男女共同参画プランの評価システム」研修


■2007.07.08 参議院選挙『各政党に聞く』女性議員比率を高めるために

全国フェミニスト議員連盟では、参議院選挙にあたり、各政党に女性議員をどのように増やそうとしているのかについて、アンケートを実施いたしました。

アンケート内容

アンケート


全国フェミニスト議員連代表 村上香代子(埼玉県三郷市議)
瀬野 喜代(東京都荒川区議)
事務局 : 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-27
TEL / FAX : 03-3253-0092

私たち、全国フェミニスト議員連盟(http://www.afer.jp/)は、男女平等社会をめざし、政策決定の場への女性の参画をすすめるために活動を続けている超党派の議員と市民の団体です。

列国議会同盟の世界女性国会議員比率ランキングによると、現在、日本は189ヶ 国中130位というあまりにも情けない状況です。私達は、いままで各政党に対 しクオータ制の実現を求め、党内の決定機関ならびに議員の40%を女性にするよう、要請してまいりました。貴政党としても男女平等社会の実現のため、さまざまな努力をされていることと存じ ます。

7月の参議院選挙にあたり、直前のアンケートで申しわけありませんが、以下の点についてお答えください。7月10日までに、メールにて返信くだされば幸いです。

  1. 参議院選挙予定候補者における女性の割合
  2. 女性議員が世界最低クラスであることについての見解
  3. 女性議員を増やすために政党として努力されている内容
  4. あればマニュフェストでの男女平等政策の内容

アンケート回答結果

1) 参議院選挙予定候補者の女性割合

予定候補(公認)は比例区17人中女性8人、選挙区46人(推薦の沖縄選挙区を除く)中女性14人。合わせて63人中女性22人で、予定候補者中の女性の割合は34.92%で す。

2) 女性議員が世界最低クラスであることについての見解

日本は、女性の社会的地位を平均寿命や教育普及などではかると、世界13位ですが、国会議員や企業管理職などへの女性の進出度は75カ国中42位と、先進諸国では最低です。私たちは、人口の半分をしめる女性が国会や地方議会に進出することは、社会のあらゆる分野での男女平等にとって重要な課題だと考えています。
女性議員が増えていくためには、一つは、それぞれの政党が女性の力を正当に評価し、積極的に女性候補を擁立することが重要だと考えます。同時に、女性議員の割合の低さは、日本の社会全体の男女平等の遅れ、女性の地位の低さの反映ですから、女性が当たり前に社会活動、政治活動に参加できる社会的条件を整備することも必要です。また、選挙制度を民主的に改革することです。スウェーデン、フィンランド、ノルウェーなど女性国会議員割合の高い国は比例代表制ですが、民意を正確に反映する制度である比例代表制が重要です。世界でも例がない異常に高額な供託金制度の是正も必要です。

3) 女性議員を増やすために政党として努力されている内容

私たちは、党の活動として、国政でも地方政治でも、女性の要求を実現するための政策提起と運動をひろげることを重視しています。現在、女性党員は40万人の党員の4割をしめており、こうした活動・運動を通じて、周りの方々の信頼を得て、国政、地方政治の場ですぐにでも活躍できる力量を備えた女性党員がたくさんうまれていると考えています。4月のいっせい地方選挙でも、日本共産党の立候補者の約37%、当選者の約39%が女性となっています。
また、党機関のなかで女性役員を増やすことや女性幹部養成のための学習講座な ど女性幹部の計画的養成を心がけています。議員や候補者活動にあたっては、女性がおかれた社会的条件を考慮し、子育て中の候補者などには家庭の状況に応じて、援助の努力をしています。

4) あればマニフェストでの男女平等等政策の内容

私たちは、「『たしかな野党』としてくらしと平和をまもりぬきます――2007 年 参議院選挙にのぞむ日本共産党宣言(12の重点政策)」を発表しています。その12の重点政策の一つとして、「『男女平等』からの逆行許さず、社会のすみずみ に『両性の平等』を実現」することをかかげています。また、各分野の政策の一つとして「男女平等」の政策を発表しています。

さまざまな分野で力を発揮し、その活躍は確実に広がっているにもかかわらず、国際的にもあまりに低い地位の現状、改善の遅れとともに、憲法を改定しようとしている勢力が憲法24条にもとづく両性の平等、女性差別の撤廃を社会の目標にすることそのものを敵視し攻撃を加えている今日の情勢をふまえ、「男女平等」 からの逆行許さず、社会のすみずみに「両性の平等」を実現するための政策として発表したものです。

具体的には、①女性差別撤廃条約の批准国にふさわしく民法の見直しやILO パート条約、選択議定書の批准をおこなうこと、②パート・派遣などの均等待遇、間接差別の範囲の見直し、強力な救済機関の設置など職場の格差や差別の是正をはかること、自営業・農業にたずさわる女性の労働を正当に評価し、支援すること、③母子家庭の生活と就労支援を強めること、④安心して仕事も子育てもできる労働条件の改善、保育・学童保育所などの拡充による働く女性の応援、⑤生涯をつうじての女性の健康を保障する総合的な対策をすすめること、⑥女性の年金の改善など高齢期を安心して暮らせるようにすること、⑦DV防止・自立支援 の充実、セクハラの根絶など女性の人権をまもること、⑧女性の政策・意思決定機関への参加の促進、などを提案しています。


1) 参議院選挙予定候補者の女性割合

15%

2) 女性議員が世界最低クラスであることについての見解

参議院における女性議員の占める割合は、平成元年に行われた選挙で8.7% から13.1%に増加し、19年4月現在で14.3%と徐々に増えてきてはいるが、諸外国と比較するとまだまだ低いといわざるを得ない。もっと多くの女性議 員が進出すべきと考える。

3) 女性議員を増やすために政党として努力されている内容

今回参議院選挙では比例区においてこれまでで最多の10名を公認した。また、前回総選挙から候補者公募を強化するなどして女性にも数多く応募してもらうなどの対応をしている。

4) あればマニフェストでの男女平等等政策の内容

出産・育児期を通じてキャリアの継続に向けての支援を強化するとともに、子育てしながら再就職を希望する方からの相談に応じる「マザーズハローワーク」 を全国展開する。また、母子家庭等の自立を促進するため、子育て・生活支援、 就労支援、養育費の確保、経済的な支援等の総合的な母子家庭対策を推進する。


1) 参議院選挙予定候補者の女性割合

24%

2) 女性議員が世界最低クラスであることについての見解

人口の半分は女性なのに、国会議員(自治体議員も含めて)は男性が大半を占めています。女性議員を増やさないと、女性の声が政治の場に届かず、女性が抱えるさまざまな問題がなかなか解決・前進しないと思います。議会での男女平等が進んでいる国のように、日本でも、女性に一定の議席を割当てる「クォータ制度」を導入し、法律や政党の綱領のなかに明記していかないと、議会における男女平等の実現は困難です。また、女性が立候補しやすくなるよう、選挙制度や 社会環境も変えていく必要があります。

3) 女性議員を増やすために政党として努力されている内容

社民党は、党則に「クォータ制の原則」の条項を明記しており、各議会の候補者などに女性や社会的に弱い立場の人たちの一定比率を保障するよう努めています。また、女性のための政治スクール開催などで、候補者の育成にも取り組んでいます。政策面では、選挙区制度の見直しや立候補休職制度の導入、公務員を可とするなど議員資格の見直し、供託金の引き下げなどを検討し、女性が立候補しやすくなる制度に変えていきます。

4) あればマニフェストでの男女平等等政策の内容

社民党は、真の男女平等社会を実現するためには、女性の生涯を考えたあらゆる面での政策を充実させることが大事だと考えています。男女間の雇用格差をなくし、働きながら男女ともに子育てできる環境づくりや社会保障制度の充実、女性が個人として尊重される法律・制度づくりや女性の政治参画・社会参画をサポートする環境づくりなど、総合的な政策を掲げています。

【マニフェストでの政策】
・女子差別撤廃条約の早期批准を実現
・あらゆる意思決定過程への女性参画50%をめざす
・「セクハラ禁止法」の制定
・DV被害者支援策の強化
・民法改正の早期実現(婚外子差別の禁止、再婚禁止期間の見直し、選択的夫婦別性の実現など)


1) 参議院選挙予定候補者の女性割合

公認候補 女性19人(選挙区11人、比例区8人)
推薦候補 女性3人
公認女性比率 = 23.8% (19 / 80)

2) 女性議員が世界最低クラスであることについての見解

日本では、まだ女性が「責任のとれない性」であるかのような考えや、女性に対する固定観念に基づく社会制度や慣行がさまざま存在し、それが女性議員の比率の少ない大きな要因であると考えます。政策・方針決定過程への女性の参画は、より拡大されるべきであり、それが実現できる制度づくりを進めていくことこそが、政党の役割だと考えています。

3) 女性議員を増やすために政党として努力されている内容

国会、自治体議会選挙で女性候補者を積極的に擁立しています。この参議院選挙でも、選挙区候補・比例区候補とも約4分の1は女性です。

また、選挙区で複数の候補を立てる場合は、一人は女性を擁立することを基本方針 とし、選考を進めました。(東京・神奈川・愛知で実現)女性の新人候補へは、1999年から「民主党WS基金」を設け、立候補時に金銭的 な支援を行っています。さらに2002年からは、地方自治体議員選挙で供託金相当額の選挙資金を貸し付ける制度を創設。2007年4月の統一自治体議 員選挙では、これらの制度を活用し、多くの女性議員が新たに議席 を獲得しました。

選挙前には、党の男女共同参画本部の担当国会議員が、各地に出向いて候補者へ選挙ノウハウを伝授する「出前選挙講座」を開催しました。当選 した女性議員は「女性議員ネットワーク会議」を組織し、活動の地域間の連携や自己啓発活動、研修を自発的に行い、党本部がそれをサポートしています。

4) あればマニフェストでの男女平等等政策の内容

民主党は、均等待遇とワークライフバランスを実現します。今やパート労働者 は 1200万人を超えますが、その大半を女性が占めています。民主党は、短時間労働者であることを理由に賃金、昇進、その他の労働条件について通常労働者との差別を禁止する「パート労働者の均等待遇推進法案」 や「労働契約法案」を提案しています。また、女性・男性を問わず、すべての人が ワークライフバランスを保てる社会をめざし、「仕事と家庭の両立支援法」、「男女雇用平等法」の制定に向けて取り組みます。


1) 参議院選挙予定候補者の女性割合

選挙区 5名中1名
比例区 17名中3名
合計   22名中4名(18.18%)

2) 女性議員が世界最低クラスであることについての見解

日本がジェンダー開発指数とジェンダーエンパワメント指数に大きな差があることは国連開発計画の人間開発報告等が示しているとおりです。 教育や寿命などが高い水準を維持しているにもかかわらず、一方で国会議員に占める女性の割合は先進12か国中11位、女性の男性に対する所得比率は50%以下となっており、国をあげて女性の地位の向上、経済格差の是正、男女共同参画社会の実現に更に取り組む必要があります。
女性の政治参加率の向上のためには、まず女性が国政をはじめ政治分野により多く進出することが、より平和で豊かな社会を構築するために不可欠との認識を広く共有することが必要です。そして各政党が自主的にクオータ制度などのアファーマティブアクションを進め、女性の登用を積極的に図る必要があると考えます。

3) 女性議員を増やすために政党として努力されている内容

公明党は、女性が参加しやすい地方議会において女性議員を5割にするこ とを目指して積極的に取組みを進めており、着実に女性議員の比率が高くなっています。本年の統一選後の女性議員901名、議員数に占める女性議員の比率は28.9%です。地方議会において女性議員が増加すれば、当然国政における女性議員の増加につながります。その意味からも積極的に女性の登用を進めていきます。

4) あればマニフェストでの男女平等等政策の内容

男女共同参画の推進の視点から、党のマニフェストに以下の項目を盛り込んで、国民の皆様にお約束をしています。

①「仕事と生活の調和推進基本法」(仮称)を制定し、国をあげて企業と国民 が一体となった「働き方改革」を推進します。
②女性の農業経営における役割を一層明確化するため、農業経営における役割分担、収益配分、就業条件等を取り決める「家族経営協定」の締結の更なる普及 を目指します。
③改正DV防止法を踏まえ、DV防止と被害者の保護と自立支援を一層進めます。
④夫婦の姓(氏)について、同姓または別姓の選択を認める「選択的夫婦別姓制 度」の導入を実現します

女性候補者比率早見表

共産党自民党社民党民主党公明党
34.92%15%24%23.8%18.18%

■2007.07.07、08 夏合宿 in 秋田「政治の原点暮らしから!!-おなご(女)の知恵が政治を動かすー」(秋田県北秋田市)

日  時:2007年7月7日(土) 午後14:00~8日(日)午後13:00
場  所:秋田県北秋田市(旧鷹巣町)材木町
会  場:北秋田市交流センター
交 流 会:ホテルニュー松尾
視  察:ケアタウンたかのす/Aコース、Bコースあり
内  容:

第1日目

14:00~14:20 開会
14:20~15:20 基調講演
 「安心の暮らしを支える福祉と住環境」
 講師 M’s 設計室 主宰松橋雅子(一級建築士)
15:20~15:30 休憩
15:30~17:00 パネルディスカッション
 パネラー :
  小田美恵子(秋田県女性議員の会)
  佐藤加代子(秋田・女性議員を増やす会)
  石崎たかよ(元市川市議会議員)
  瀬野喜代(荒川区議会議員)
 アドバイザー :松橋雅子
 コーディネーター : 三井マリ子
18:00~20:00   交流会 立食パーティー(ホテルニュー松尾)

第2日目

ワークショップ「統一選挙を終えて どうだった?」
09:30~11:10 6人を1グループ他県の方々と意見交換
11:00~11:10 休憩
11:10~11:50 全体会(各グループより報告・講評)
11:50~12:00 閉会
12:00~    昼食しながらしゃべろディ

Report

ほんまもんの男女共同参画社会をめざして
―全国の女性議員と語り合おう―

8日は田辺市、9日は白浜町で2日間にわたって開催されました。今回の開催にあたっては田辺市議の松下泰子さんを中心に、県内の各議員、各団体が実行委員となって準備してくれました。当地に着いた私たちを歓迎の立て看板が迎えてくれ、地元の方たちの意気込みが感じられました。

代表挨拶
炭琴コンサート

オープニングは炭琴(和歌山名産の備長炭を使った琴楽器)サークルによるミニコンサートから始まりました。
澄んだ音色が会場いっぱいに広がり余韻が残る中、いよいよ開会です。白浜町の立谷町長、同議会議長、田辺市議会議長にもご参加いただきました。

堀内英雄(和歌山大学)の基調講演は「女性の参画が社会を変える」―ほんまもんの男女共同参画と女性議員の使命―をテーマに、女性議員の使命は、動員・排除を参画・共生に変えることにあり、「しなやかに、したたかに」と結びました。

堀内英雄氏基調講演
パネルディスカッション

続いてのパネルディスカッションは、同じテーマで堀内氏をコーディネーターに、三井マリ子(女性政策研究家)、石崎たかよ(市川市議)、高嶋洋子(和歌山県企画部長)、藤本眞利子(和歌山市議)をパネリストに、活発な意見交換が行われました。高嶋さんから和歌山県は女性議員が0の議会が8、1人だけが13との報告があり、県条例を武器に、議員や行政管理職に女性の参画を進めたいとの発言が印象的でした。

交流会は、チンドン座、人形劇、弁慶伝説の芝居の催し物が花を添えてくれ、白浜踊りを大勢で踊って終わりました。もちろん会場のあちらこちらで交流があったことはいうまでもありません。

弁慶伝説
2日目

2日目は (1)「男女共同参画と女性議員の役割」 (2)「災害と女性―防災・復興における女性の視点―」 (3)「紀南の自然から環境を考えるー環境行政の裏表」の3分科会があり、報告の後、来年の夏合宿での再会を約束しつつ、閉会しました。

和歌山のみなさん、ありがとうございました。

(村上香代子・文責)


■6月 総会(東京・荒川区)


■2007.06.24 ビルマ女性連盟国際シンポジウム(後援)

日  時:2007年6月24日
会  場:豊島公会堂にて
主  催:ビルマ女性連盟主催 国際シンポジウム・女性大会
後  援:全国フェミニスト議員連盟 

Report

ビルマ女性連盟主催 国際シンポジウム・女性大会

軍政下のビルマ(ミャンマー)では女性と子どもを含む国民が毎日将来の見えない厳しい日々を送っています。ノーベル平和賞を受賞したアウンサンスーチーさんは軍事政権によって軟禁期間がまたもや1年間延長されました。彼女の62歳の誕生日の6月19日は、世界20か国以上でビルマの民主化を求める集会やデモが行われたと報道されています。スーチーさんの誕生日にちなんで、ビルマ女性連盟は、彼女の解放を求めるとともに、母国で迫害を受け続けている少数民族の女性たちの人権の保障と、平和の構築を願って、毎年女性大会を開催してきましたが、今回もフェミ議連に協力の依頼がありました。直前にビザが下りないため、前年(06年8月10日開催)のようなビルマからのパネリスト不在の事態が心配され、フェミ議からも日本大使館にビザ発行の要請文を出すなど迅速な対応の結果、何とかパネリストの一人が来日することができ、無事開催の運びとなりました。

ビルマ女性連盟のチョチョアイさんの主催者側挨拶のあと、フェミ議を代表して木村が「日本でも男女平等施策などへのバックラッシュが起こり、ことに憲法改正を主張する安倍政権になってから、日本の民主主義も危うい状況となっている。共に人権と平和を守るために頑張ろうと」スピーチをした。

続いてヒューマン・ライツ・ナウの伊戸事務局長、昨年のパネリストの重川氏から挨拶があった。

チン族、カレン族、カチン族、モン族、シャン族の女性たちが色とりどりの美しい民族衣装で登場した。しかし報告の内容は凄惨な耳を疑うようなものばかりだった。たとえば国軍により女性たちは昼間は荷役労働に借り出され、夜は性奴隷として扱われる。国による「強姦への許可書」を与えていることに対してビルマ軍事政権に対する制裁案が国連に出されたが、ロシア、中国によって否決されている。ことに、キリスト教を信仰するカレン民族に対する迫害は激しく、虐殺による民族浄化が行われてきた。

このような状況下でもなお、彼女たちは子どもたちの学校づくり、政治犯の釈放、民主的な国づくりのために頑張って生きたいと口々に決意を述べていた。

ラカイ女性連盟のミャ・ラザ・リンさんがゲストとして熱いスピーチを行った。 彼女はビルマからバングラディッシュに逃亡し、今はタイやアイルランドなど国際的にも活躍している運動家だ。リンさんはビルマは天然資源が豊かな国であるのに、軍事政権が全てを独占しているので、国民はいまだに貧しく、料理は薪で作り、川に水を汲みに行かなくてはならない。日本の援助は軍事政権を潤しているだけだと手厳しい。また、自分たちはビルマ国民なのに、ビルマに住むことができず、子どもたちにビルマの文化やことばを伝えることが難しいと訴えた。

続いてチョチョアイさんも、スーチーさんはもう18年間も拘禁されているが、1日も早い解放を願い、母国の民主化のために女性たちが手をつなぎあっていこうとしめくくった。

ピースボートのジョアンナ・ストラットンさんが武力闘争予防のためのグローバルパートナーシップについて力説。彼女はオーストラリア出身で母がビルマ人、日本の大学で学び平和と紛争のテーマで修士論文を書いた若い女性。今後タイとビルマの国境のNGOに参加するという。

最後は少数民族の人々が総出の民族音楽と民族舞踊で予定の時間が過ぎていった。

報告 木村民子


■2007.02.23 07’女性と政治キャンペーン

2007年は統一地方選挙の年。今回も全国で女性議員を増やすためのキャンペーンをします。

題して「’07女性と政治キャンペーン」!

「女性と政治キャンペーン」の第1回は1999年でした。発端は、1998年夏、マニラにおいて開かれた女性議員を増やすための国際会議。日本人参加者には全国フェミニスト議員連盟の会員が多くいました。1992年以来、超党派で女性議員を増やそうと運動を続けている会員たちは、日本の女性議員の少なさを変えようと議論を重ね、翌年の統一地方に向けて特別のキャンペーンを誕生させたのです(※1)。

2003年が2回目、今年が3回目です。統一地方選挙前の3月3日前後に一斉行動をしてきました。今回のキャンペーンの具体的方法は以下です。

1) 全国47都道府県に代表決定
2) メディアへの要請活動(記者会見など)
3) 各地域における独自アクション(街頭アピール、デモ、集会、電話作戦など)
4) 賛同人とカンパの募集(別紙)
5) WEBによる情報発信・交換URL http://www.josei-seiji.com

この全国キャンペーンは性差別のない男女平等の社会をつくるため、意思決定の場に女性議員を送ろうという1点でつながりました。そして、議会に挑戦する女性の決意を促し、女性議員を増やす一助となりました。合併によって議員数が減った中、全議員における女性の割合が減ることへの歯止めにもなりました(※2)。

しかし、私たちの運動の成果があったとはいえ、日本の自治体における女性議員の割合は全体でまだ8.85%にすぎません(※3)。女性議員がゼロの自治体もまだ4割前後あります。自治体における女性議員の少なさは国会の女性議員の少なさともなり、最近の国際調査では115か国中日本は79位(※4)。わかりやすく相撲番付に直すと、北欧諸国の横綱大関に比し、日本は序二段61枚目となります(※5)。

女性の人権は基本的人権です。男女平等の推進は、あらゆる人々が平等に生きられる社会へとつながる基本的要請です。女性は、どの自治体においても住民の半分以上を占めます。住民の半分以上を占める女性の代表が議会にわずか1割にも満たないことは、男性のニーズに偏った政策に重点が置かれ、住民全体のニーズと利益を考慮に入れることを阻害します。住民全体のニーズにあった社会サービスをつくり出すためには、男女が平等に議会に参画することが絶対に必要です。

2003年東京記者会見しかし、日本の政治はあまりにも男女不平等です。「女性は産む機械」(柳沢厚労相)、「”文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ”なんだそうだ」(石原都知事)、「子どもを生まない女性は、…年をとって税金で面倒をみてもらうのはおかしい」(森元首相)など、政治家の女性蔑視発言が続いています。さらには、全国各地で、男女平等推進を阻もうとするバックラッシュの動きがあとをたちません。この人たちは、旧来の固定的性役割に固執した言動をし続けます。そして男女共同参画推進のための条例や計画を踏みつぶそうという動きに出ます。こうした攻防の最前線は、地方自治体の議会です。

私たちは、すべての地方自治体に、男女平等の社会をつくろうと考える女性議員を増やし、こうしたバックラッシュを食い止めるとともに、女性の人権が尊重される男女共同参画政策を一歩一歩進めていこうと考えています。 「’07女性と政治キャンペーン」にぜひあなたも賛同してください。  

※1 : 「女性の政治参加進める世界の戦略」(1998年9月、共同通信配信「中部新聞」など提携紙)
※2 : 「日本の女性議員をもっと増やそう!!」(2006年9月25日、『AFER Vol.52』)
※3 : 世界経済フォーラム(本部ジュネーブ)による「2006ジェンダー・ギャップ指数」調査結果
※4 : http://fightback.exblog.jp/5316782/
※5 : http://fightback.fem.jp/hangyaku_nenpyo.html

Report

07’女性と政治キャンペーンの活動報告

2007年は統一地方選挙の年。今回も全国で女性議員を増やすためのキャンペーンを行いました。
題して「’07女性と政治キャンペーン」! 

「女性と政治キャンペーン」の第1回は1999年でした。発端は、1998年夏、マニラにおいて開かれた女性議員を増やすための国際会議。日本人参加者には全国フェミニスト議員連盟の会員が多くいました。1992年以来、超党派で女性議員を増やそうと運動を続けている会員たちは、日本の女性議員の少なさを変えようと議論を重ね、翌年の統一地方に向けて特別のキャンペーンを誕生させたのです。

2003年が2回目、今年が3回目です。統一地方選挙前の3月3日前後に一斉行動をしてきました。

2007年3月4日(日)
13:00~14:00 渋谷駅頭にて


2007年3月10日(土)
12:30~13:30 大宮駅西口 そごう前広場


2007年3月10日(土)
13:00~ JR市川駅
14:00~ JR船橋駅
15:30~ JR千葉駅

今回のキャンペーンでは、女性議員の数を増やすだけでなく、男女平等の政策を推進す る女性を、と質を強く問うことを掲げました。その結果、47都道府県中37県で世話人を選出して全国的ネットワークを築け、また、それぞれの地域の事情に応じて、独自のキャンペーンを展開し、ウェブ上(http://www.josei-seiji.com)には各地の街頭キャンペーンの様子が写真と共にほぼリアルタイムで送られました。さらに島根県が長年の女性県議ゼロ県を返上したこと、滋賀県では”もったいない知事”を支援するグループなどからの8人の女性県議誕生などの嬉しい選挙結果も速報されました。

結果については地方と都市部の事情がかなり違い、総括も難しい状況ですが、夏にはヌエック(国立女性教育会館)での男女共同参画のための研究と実践の交流推進フォーラムで「’07女性と政治キャンペーン」のワークショップ開催を予定しています。その機会に皆さんと議論できたらと思っていますので、どうぞ、ふるってご参加ください。キャンペーンにご協力、頂きました皆さん、ありがとうございました。


■2007.02.06 6日付けで、柳澤大臣宛に要望書を送りました

2007年2月6日

厚生労働大臣 柳澤伯夫 様

柳澤大臣の早期辞任を求める要望書

全国フェミニスト議員連盟代表 村上香代子(埼玉県三郷市議)
瀬野 喜代(東京都荒川区議)
事務局 : 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-27
TEL / FAX : 03-3253-0092

私たち全国フェミニスト議員連盟(1992年創立)は、女性の地位向上と男女平等を推進する議員を増やすことで、公平な社会をつくろうと活動を続けている民間団体です。

去る1月27日松江市内で開かれた講演会で、少子化問題にふれた際、女性について「産む機械、装置の数は決まっているからあとは一人頭で頑張ってもらうしかない」などと発言したことを知りました。「産めよ増やせよ国のため」の下、戦争に駆り立てて行った戦前の日本を思い出させるような発言に、私たちは驚きあきれるとともに憤りを抑えきれません。

国会で謝罪しましたが、女性蔑視発言をしたという事実は消えません。「反省しています」で済まされることではないのです。日本の将来を左右するきわめて重要な問題なのです。

厚生労働省は、男女がともに子どもを安心して生み・育てることのできる生活環境づくりをすること、そして女性が働きやすい労働環境をつくることなどを主要施策としていますが、ここ数年、女性たちの多くは、非正規雇用へと追いやられ、女性をとりまく経済環境は不安定に陥り、子どもをもっと産もうという選択をすることを阻んでいるのです。こうした深刻な現状を抜本的に解決すべき時に、あなたの発言は、産むか産まないか何人産むかいつ産むかは当事者である女性に選択権があるという「リプロダクティブ・ライツ(女性の性と生殖の自己決定権)」の精神を踏みにじるものであり、ことはさらに重大です。

出生率の上がってきている国は女性が仕事をしやすい男女平等の雇用政策をとっている国です。女性の人権を認め、女性の労働力を生かす国こそこれからの国際社会の平和と持続可能な環境に貢献する国になります。

最高責任者たる大臣はあらゆる方策を考え実行してゆくべき責務を担っています。「女性は産む機械、装置…」などと公言した人物に最もふさわしくないポストであり、ただちに辞任すべきです。私たちは柳澤大臣に速やかな辞任を要求いたします。