2011年の活動

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■2011.07.30、31  夏合宿 in 北九州「政治に女性の力を」

政策決定の場である議会にあまりに少ない女性議員を増やそうと超党派で活動している「全国フェミニスト議員連盟」が、今年九州で初めて夏合宿を開催します。全国の女性議員と交流し学び合う絶好の機会ですので、多くの方のご参加をお待ちしています!

日  時:7月30日(土) 13:30 ~
     7月31日(日) 09:30 ~
会  場:小倉リーセントホテル [福岡県北九州市小倉北区大門 1-1-17]
主  催:全国フェミニスト議員連盟夏合宿in北九州実行委員会(実行委員長 森本由美)
後  援:北九州市
プログラム:
◆第1日目
13:30 オープニング
14:00 基調講演「政治に女性の力を」
 講師:福島みずほ(参議院議員、前内閣府特命担当大臣:男女共同参画等担当、社民党党首)
15:50 シンポジウム
 堤かなめ(福岡県議会議員)
 山本真理(北九州市議会議員)
 姫野敦子(岩国市議会議員)
18:00 交流会

◆第2日目
09:30 分科会1「政策決定にもっと女性の声を!~クオータ制を考える」
    分科会2「震災と女性~これからの地域づくり」
    分科会3「ESD(持続可能な開発のための教育)の視点から防災教育とエネルギー環境教育を再検討」
 *ワークショップ形式(定員30名)
11:50 全体会(12:40終了)

「『女性ゼロ議会』をなくし女性議員を増やそう」との大会決議を採択しました。

福岡県そして全国の「女性ゼロ議会」をなくし女性議員を増やそう

2011年7月31日

私たちは、女性議員を増やして平和と平等に満ちた民主主義社会をめざそうと、北九州市に集まった超党派の市民や議員です。

全国フェミニスト議員連盟は、1992年からクオータ制を掲げ、政策決定の場の男女平等を目指して活動してきました。このクオータ制は、今回、基調講演をした福島みずほ議員が男女共 同参画大臣だったときの「基本計画」に掲げられました。それを受けて、今年6月の「男女共 同参画白書」に真っ先に取り上げられました。クオータ制は、やっと日本政府に認知されたのです。

しかし世界の多くの国々は、女性の政治参画を確実にするため、クオータ制などの具体策をかねてから実行しています。本年6月30日付け列国議会同盟IPUの187カ国調査によると、女性国会議員(下院)50%を超えた国は2カ国となりました。世界平均は19.5%であり、20%はもう目前です。OECD30ヶ国の平均は26%に達しています。

日本はどうでしょう。日本の女性国会議員の割合は11.3%です。世界平均にはるかに及ばず、 187カ国中126位というありさまです。

目を地方議会に移すと、政策決定への女性の少なさはさらに目立ちます。政府が決めた「社会 のあらゆる分野で、2020年までに指導的位置に女性が占める割合が少なくとも30%程度」とする「2020年30%」に向けて、女性議員を早急に増やさなければなりません。しかし、開催 地となったここ福岡県だけ見ても、女性議員は全議員の11.9%です。直方市をはじめ女性ゼ ロ議会(女性議員が誰もいない議会のこと)は11市町村、60自治体のうち18.3%です。女性 議員が1人しかいない議会を入れると、41.7%にものぼります。

こうした絶望的な現状は、行政や政党が実行策を講じてこなかったことに一因があります。このままでは、日本が直面している災害復興、超少子・高齢社会、環境保護、経済活性化など、 あらゆる重要課題の解決が遠のくことは必至です。

「女性ゼロ議会」のまちの行政・議会・政党組織は、まず、この事実を広く知らせるべきです。この悲惨な事実を市民が知らなければ、「2020年までの女性議員30%」の達成はおろか、「女性ゼロ議会」をなくすことすらできません。

私たちは、「2011年全国フェミニスト議員連盟夏合宿in北九州」の合宿で、「女性ゼロ議会」 をなくし、そして女性議員を少なくとも30%を目指そうという決意を強く固めました。それに向かって、それぞれの地で官民共闘してとりくむことをここに宣言します。

「2011年全国フェミニスト議員連盟夏合宿in北九州」参加者一同


■2011.06.05 総会・学習会「女性候補が挑んだ統一地方選挙-その結果と展望」


■2011.03.06 女性と政治キンペーン さらば黒い議会

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■2011.03.05 最高裁、豊中市らの上告棄却!

最高裁判所は、「豊中市女性センター館長雇い止め事件」について、被告・豊中市ら上告・上告受理申し立てを棄却する決定を下した(1月20日付け)旨、本日、同裁判所から弁護団に連絡がありました。

この裁判の大阪高裁2審判決は、2010年3月30日に下され、翌31日付の朝刊各紙で報道されております。(例「朝日新聞」)

この最高裁の決定によって、以下のような大阪高裁判決が、確定しました。

高裁裁判長は、バックラッシュ(男女平等推進を毛嫌いする流れ)勢力の横暴で陰湿な攻撃の内容を詳しく認定し、攻撃に対して毅然と対峙して男女平等を推進してきた三井マリ子さんを、攻撃に屈して財団から排除したことを、人格権侵害で不法行為にあたるとしました。2審判決の核心部分は以下の通りです。

「事務職にある立場あるいは中立であるべき公務員の立場を超え、控訴人に説明のないままに常勤館長職 体制への移行に向けて動き、控訴人の考えとは異なる事実を新館長候補者に伝えて候補者となることを承諾させたのであるが、これらの動きは控訴人を次期館長には就かせないとの明確な意図をもったものであったとしか評価せざるを得ないことにも鑑みると、これらの行為は現館長の地位にある控訴人の人格を侮辱したものというべきであって、控訴人の人格的利益を侵害するものとして不法行為を構成する。」

2009年8月、国連の女性差別撤廃委員会は、女性差別撤廃条約の実施状況について、日本政府に、「委員会は締約国において男女間の不平等が根 強く存在しているにもかかわらず、女性の人権の認識と促進に対する『バックラッシュ』が報告されていることに懸念を有する。」としています(29条)。そして「条約第5条で要求されている女性と男性の役割や任務に関する文化の変革を推進するよう勧告」しています(30条)。

豊中市ならびに財団は、この条約を誠心誠意進めてきた三井さんを、嘘偽りを弄して職場から追い出しました。高裁の判決後も、被告はその違法性を認めず、最高裁に上告していました。

三井マリ子さんは、このたびの最高裁決定に対し次のように述べています。

豊中市は、男女平等を進めるセンターの館長の私に、職場情報を知らせず、その一方で、『本人は辞めることを承諾している』とデマを流して、私の首を切りました。こんな仕打ちを、高裁は「人格権の侵害」として断罪し、それを最高裁が認めたのです。陰湿で無礼な首切りは犯罪的行為と決まったのです。訴訟に費やした7年間がこれで報われました。今晩から、ぐっすり眠れます。

三井マリ子(とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ初代館長、原告)

バックラッシュに屈しなかった原告の勝利を信じて今日のこの日まで伴走してきた私たちも同じ思いです。そして女性の人権が保障される男女平等社会をめざしてなおいっそうがんばります。

館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会
代表 上田美江、副代表木村民子
(ファイトバックの会HPより転載)


■2011.01.19 第二次改造菅内閣閣僚人事に憤りと遺憾の意

意見表明

第二次改造菅内閣閣僚人事に憤りと遺憾の意を表します

内閣総理大臣菅直人 様

2011年1月19日
全国フェミニスト議員連盟
代表 矢澤江美子(八潮市議)、中村まさ子(江東区議)
事務局 村越まり子(03-3945-1455 info@afer.jp)

2011年1月14日、第二次改造菅直人内閣が発足しました。閣僚22人(大臣18、官房副長官4)のうち、女性はわずか1人でした。しかも、男女共同参画政策は、与謝野馨内閣特命大臣の兼務で、経済財政担当大臣と報道されるため、一般の人たちの目に見えません。

全国フェミニスト議員連盟は、「2020年30%」など守る必要はないと国の内外に公言するかのような内閣人事に対して、強い憤りと深い遺憾の意を表明します。 「2020年30%」とは、「2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度に」するため、政府自身が定めた目標です。「第3次男女共同参画基本計画」の基本方針には、「今後取り組むべき喫緊の課題」という最重要項目があり、その冒頭に明記されている「特に早急に対応すべき課題」なのです。

2010年秋の菅首相発言を私たちは忘れません。9月10日、参院議員会館で、首相は、民主党の女性地方議員らから男女共同参画社会の実現をめざす要望書を受け取った際、女性を積極的に閣僚に登用することに意欲を示しました。そして、『半分を超える閣僚が女性の国が北欧などにあり、オーストラリアは女性首相だ。日本でもそういう形も含めて、女性の政治参加のために頑張りたい』と述べたと多くのメディアが報道しました。この発言に、男女平等を願って運動を進めてきた女性たちは、希望を抱きました。

しかし、北欧諸国の閣僚を見習うどころか、前内閣は女性2人、今内閣ではさらに後退し、紅一点です。女性を1人入閣させたのは半世紀以上前の1960年の池田内閣でした。その時代より女性の人材が不足しているなど、ありえないことです。 あらゆる分野における男女共同参画を進めるための最大の牽引力は、首相の決断と実行にあります。このような人事を行った菅内閣人事に強い憤りと深い遺憾の意を表明します。

以上