2010年の活動

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■2010.09.28 千葉県男女共同参画計画について千葉県に申し入れ

何のための有識者か? 千葉県の男女共同参画推進懇話会に異変

「男女平等ではない、むしろ、男性と女性がどのように違って、どのように補わなければならないかということをしっかり教えた上での教育が必要」「審議会の女性委員のシェアが低いことが何か男女間の不平等を表していると読んでいいのか?」「伝統的に積み上げられてきた社会制度・慣行を見直すというのは非常に危険」

これらの発言に、違和感を感じるひとが多いと思うが、これが男女共同参画推進懇話会の議事録であることを知れば大きなショックを受けるのではないだろうか。

これは、森田知事になって初めて開かれた千葉県男女共同参画推進懇話会での、いわゆる有識者による発言である(千葉県の男女共同参画課HP参照)。これまでの有識者委員はほとんど交替し、森田知事の推薦でこの懇話会に入った埼玉大学長谷川美千子氏、拓殖大学渡辺氏が上記の発言者である。県議会からの女性県議が一人踏ん張っているが、議論はなく、これらの発言によって、第3次計画骨子案はその後大きく修正され、キーワードともいえる「男女平等」という文言が消え、「社会制度・慣行の見直し」が消え、「政策決定過程への(女性の)参加」も消えた。

全国フェミニスト議員連盟では千葉県の会員からの情報を得て、矢澤江美子共同代表、三井マリ子、岩橋百合が9月28日直接千葉県庁の男女共同参画課長、室長への申し入れを行った。

女性差別撤廃条約や男女共同参画社会基本法、雇用機会均等法などの趣旨にもとづいて、これらの言葉を骨子に復活させることを求め、計画の基本目標が第2次計画からも大きく後退していることについて意見を述べた。1時間ほどの懇談の中で男女共同参画課長も室長も決して有識者委員の発言を是認しているものではないということは窺えたが、知事の推薦による委員の発言は行政にとっては看過できないもののようだった。

今回の計画はほとんど県民参加の場がもたれていない。わずかに11月に素案へのパブリックコメントを求めるのみ。現在千葉県では、市民による、千葉県の男女平等をすすめる会が誕生、既存の団体による申し入れも引き続いて行われている。

(岩橋百合)


■2010.09.08 「各政党にクオータ制実施を求める 記者会見」各政党へのクオータ制アンケート調査結果の公表

9月8日、 午後3時、参議院議員会館にて、「各政党にクオータ制実施を求める 記者会見」を設け、各政党へのクオータ制アンケート調査結果を公表しました。 国立女性教育会館ヌエックでの集会「進めよう!クオータ制」での特別決議を受けて 行われたものです。

暴風雨の中、朝日新聞、読売新聞、時事通信社、社会新報などからの記者の参列を得、活発な質疑がありまし た。

その内容は、
(1) 11政党にアン ケートをお願いしたが、回答は6政党だった。(民主党、自民党、共産党、社民党、公明党、日本創新党)
(2) 民主党、自民党、公明党、日本創新党はクオータ制を取り入れることを考えていない。
(3) 社民党、共産党 は党独自で既に取り入れて いる。
(4) 党内最高機関に おける女性の割合は、10%~20%と非常に少ない。 などです。

さらに、低すぎる女性議員比率(10.9%)、高すぎる女 性ゼロ議会比率(約4 分の1の地方議会に女性議員がいない)を公表し、クオータ制実施の必要性を強く訴えました。

この記者会見は、矢澤江美子代表、中村まさ子代表ほか2名の合計4名が担当しました。

西武節子(全国フェミニスト議員連盟「増やせ女性議員、 なくせ女性ゼロ議会」プロジェクトチーム)


2010年8月29日(日)
全国フェミニスト議員連盟(代表:中村まさ子、矢澤江美子)
プロジェクトチーム「増やせ女性議員、なくせ女性ゼロ議会」
(代表:貴谷麻以 本アンケート責任者:勝又みずえ)

1) アンケートに至る背景

1992年の創設以来、同連盟は、女性議員を増やして女性の声が政治に反映する社会をつくるため、クオータ制を提唱してきた。
世界の国会(下院)における女性議員率の平均値19.3%であり、日本の11.3%は、世界187カ国中121位である(2010年7月付)。地方を見れば、全国1754市区町村議会中417議会が、女性議員ゼロであり、地方議会の約4分の1に女性が1人もいない。(2010年8月1日付)
一方、日本が、暫定的特別措置(クオータ制もそのひとつ)をうたう女性差別撤廃条約を批准して25年が経った。政府は条約を徹底する道義的責務を負っているにも関わらず、その歩みは余りにも遅い。
国連のCEDAWは、昨夏、日本政府に対し、「政治的・公的活動への女性の参画に関して、実質的な男女平等を促進し、女性の権利の享受を向上させるための暫定的特別措置が講じられていないことに遺憾をもって留意する」(27項)とし、「あらゆるレベルでの意思決定過程への女性の参画を拡大するための数値目標とスケジュールを設定した暫定的特別措置を導入するよう締約国に要請する」(28項)と、最終見解を表明した。こうした中、本年4月、政府の「第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間報告)」に、初めてクオータ制が明記された。
この流れを受け、政党がクオータ制についてどの程度とりくむ意欲があるのかを調査することにした。

2) アンケートの期間

2010年7月5日から8月中旬まで。7月11日の参議院選挙前ならば市民運動団体の声に耳を傾ける傾向があると判断し、その直前に行った。しかし回答がこないため度重なる要請をしなければならない政党も多く、結局8月中旬まで頑張ったが、みんなの党、国民新党、たちあがれ日本、女性党、新党改革からは、ついに回答が得られなかった。  

3) アンケートの対象

1民主党 2自民党 3社民党 4公明党 5共産党 6新党改革
7女性党 8国民新党  9みんなの党 10たちあがれ日本 11日本創新党

4) アンケートの方法

メールやファックスによる。返事がない場合、電話による催促をした。

5) アンケートの結果と見解

● 回答のあった6政党のうち、4党はクオータ制について、実行予定がない、すなわち「やる気」のないことがわかった。予想はされたものの、極めて遺憾である。中でも民主党、自民党、公明党という三大政党の消極姿勢こそ、女性の政治進出を阻む要因のひとつだ。とりわけ現与党民主党に、女性差別撤廃条約やCEDAW勧告にもりこまれたクオータ制を尊重する姿勢が見られないのはゆゆしき事態である。
● クオータ制を実行していると回答したのは社民党のみであり、割合は40%から60%を「目標とする」とある。共産党は「女性の割合を抜本的に増やすための計画的養成の努力をし、2010年参院選の比例代表制候補の50%は女性」とある。
● 党内の最高機関における女性の割合は、20%から10%台と、非常に少ない。これでは、党の政策やマニフェストをジェンダーに敏感な視点で検討・審議・決定することは困難である。民主党が「男女比は算定できない」と回答しているが、最近の党大会の男女比を例示的にあげることぐらいはできたはずだ。男女平等推進の基礎となるジェンダー統計の必要性を全く認識していない姿勢には失望させられる。
● 衆参両院における女性議員の割合は、すでに統計があるためだろうが、全党が明快に回答してきた。それによると女性議員の割合は、最高でも30%に満たない。中でも衆議院の自民党女性議員はわずか7%にすぎず、自民党衆議院は極端な男性偏重社会である。他政党も似たような実態であり、このような場から、性に中立な、または女性の利益を考えた政策は出てきようがない。加えて、政党は、政党助成金という公費を拠出される団体なのだから、公平を旨とすべきであり、極端に一方の性に偏るような支出は改善するべきである。
● 政党に男女共同参画推進機関がありながら、本アンケートには共産党を除いて、女性局など別機関の人が回答してきた。その理由は定かではなく、今後の聞き取り調査が必要である。また自民党の男女共同参画推進協議会は人数の記載がないことに驚かされた。
● クオータ制という暫定的特別措置は、世界の多くの政党によって、その選挙候補者決定過程や、党内決定機関において実行されてきた。男女でバランスのとれた政治を作ることは世界の民主主義の要請だからだ。しかるに世界で最も女性議員率が低い層に留まることウン十年の日本、その主政党に、その努力のあとは見えない。まず報道機関などに働きかけ、この実態を広く知らせ、ことの重大さを共有することの必要性をあらためて認識せざるをえない。

6) アンケート質問と回答 

(1) 回答のあった政党

民主党、自民党、社民党、共産党、公明党、日本創新党

(2) クオータ制をいつ実行するか、何%にするか

● 民主党、自民党、公明党、日本創新党の4党は、実行予定も何%にするかも「未定」。
● 社民党は、すでに実行済みで40%~60%が目標。「党大会代議員に各都道府県1名の女性枠。党役員三役のいずれかは女性」
● 共産党は、「該当なし」との回答。しかし、「女性の割合を抜本的に増やすための計画的養 成の努力をし、2010年参院選の比例代表制候補の50%は女性」。「50%をめざしている」「女 性党員が50%近い」「地方でも女性議員が3分の1を占める」との記載がある。

(3) 党内最高機関における女性の割合

民主党 不明
(党大会代議員構成は大会ごとに変動するため男女比は算定できない)
自民党 11.6%(198人中女性23人)
公明党 13.3%(15人中女性2人)
社民党 20%(15人中女性3人。常任幹事会の数字)
共産党 20.2%(198人中女性40人)
日本創新党 0%

(4) 衆議院における女性議員の割合

民主党 12.4%(307人中、女性20人)
自民党 7%(115人中、女性8人)
公明党 14.3%(21人中、女性3人)
社民党 29%(7人中、女性2人)
共産党 11.1%(9人中、女性1人)
日本創新党 0%(0人)

(5) 参議院における女性議員の割合

民主党 18.9%(106人中、女性20人)
自民党 18.1%(83人中、女性15人)
公明党 23.8%(21人中、女性5人)
社民党 20%(5人中、女性1人)
共産党 14.3%(7人中、女性1人)
日本創新党 0%(0人)

(6) 党内の男女共同参画推進機関、構成員

民主党 民主党男女共同参画推進会議 15名(女性8名)
民主党男女共同参画局 19名(女性19名)
自民党 男女共同参画推進協議会
公明党 男女共同参画推進本部 17名(女性8名)
社民党 女性青年委員会 4名(女性4名)
共産党 女性委員会 7名(女性7名)
日本創新党 なし

(7) アンケート回答者の肩書、氏名

民主党 民主党国民委員会副部長 中山伊知郎
自民党 女性局局長 丸川珠代
公明党 党女性局長 古屋範子
社民党 社民党政策審議会事務局次長 小林わかば
共産党 中央委員・女性委員会事務局長 平兼悦子

クオータ制(割当て制)実現を求める特別決議文

1975年国際婦人年から35年、女性の政治参画は、北欧のみならず世界各国で確実に前進している。「政策決定の場を男女平等に」は民主主義の土台であり、世界の趨勢である。一方、わが国は、衆議院における女性議員11.3%と、世界186カ国中121位である(IPU最新調査)。

この歩みの遅さは、政府や政党が何ら実効性のある手立てを打ってこなかったことにある。このままでは、日本の直面する少子高齢化、環境保護、経済活性化などあらゆる課題の解決が遠のくことは必至であり、深い憂慮を覚える。

全国フェミニスト議員連盟は、1992年創設以来、女性議員増の実現には「クオータ制」の導入をと、政府、各政党に対し繰り返し訴えてきた。

昨年誕生した新政権は、『第三次男女共同参画基本計画策定にあたっての基本的考え方(答申)』に、「クオータ制」を日本政府としては初めて明記した。答申に示された、基本法施行10年間の反省と、喫緊の課題の考え方は、大枠私たちの考え方と一致しており、評価する。そこで私たちは、今こそ、この男性に偏った政治を変えるチャンスであると考え、政党へのアンケート調査を行った。

しかし、今回の調査結果は、大政党を中心に日本の政党には女性議員率を上げねばならないという認識が希薄であることを裏づけた。

来年は統一地方選挙である。地方議会においては、町村議会946のうち、女性議員ゼロの議会は358にも上り、市区町村全体においては、1754議会中417議会が女性議員ゼロ、すなわち、約4分の1の議会に女性がただ一人もいない。このような現実では、地域主権の流れにも希望は持てない。

私たちは、この深刻な事態を変えていくため、今こそ、クオータ制など暫定的特別措置を各政党が採用し、実行するよう強く訴えたい。同時に、政党の枠を超えてネットワークし、政党内外で戦略的に働きかけ、世論喚起にまい進しよう。

以上、ここに決議する。

2010年8月29日
女性議員を増やして政治を変えよう!
「進めよう!クオータ制」参加者一同
主催:全国フェミニスト議員連盟
(代表:矢澤江美子、中村まさ子、事務局:村越まり子)
本担当:「増やせ女性議員、なくせ女性ゼロ議会」チーム


■2010.08.29 NWECフォーラム ワークショップNO.3 女性議員を増やして政治を変えよう!「進めよう!クオータ制」

7月の参院選で、女性は改選数121議席中17人、わずか14%でした。政府が定める「2020年30%」にはほど遠い状態です。意思決定の場に「人口の半分を占める女性を30%以上にする」という強い姿勢が、日本の政党そして女性たちにあるのか、が厳しく問われる数字です。

クオータ制は、両性が方針決定の場に一定の割合を占めるようにする仕組みです。現在、世界101カ国で実施されています。

国連勧告もあり、政府は「第3次男女共同参画基本計画案の答申」にクオータ制を初めて明記しました。「暫定的な特別措置」、すなわちクオータ制こそ、今の日本において不可欠であり、今こそ、実現する時です。これを機にあらためて学習し、国会、地方議会に女性議員を増やすための各地での行動の糧になればと願います。

※お知らせのチラシもこちらからご覧いただけます。

日  時:2010年8月29日(日)9:30~11:30
場  所:NWEC(国立女性教育会館)研修棟2F 中会議室
参 加 費:資料代500円
主  催:全国フェミニスト議員連盟 増やせ女性議員! なくせ女性ゼロ議会キャンペーンチーム
プログラム:
1「日本の政党のクオータ制について」(フェミニスト議員連盟)
2「フランスのパリテ法について」(糠塚康江)
3「世界のクオータ制について」(三井マリ子)
コーディネーター(神永れい子・クオータ制の実現をめざす会)
講師プロフィール:
●糠塚康江
関東学院大学法学部法学科教授。著書は『パリテの論理ー男女共同参画の技法』『民主主義を考える過去、現在そして未来へ』『選挙に勝つ Q&A地方選挙マニュアル』等。「人々が相互に理解しあうためには『言葉』と『論理』を尽くさなければなりません」と語る。
●三井マリ子
女性政策研究家。東京都議、大学講師を経て大阪府豊中市男女共同参画推進センター初代館長、福井県武生市初代男女平等オンブッド等を歴任。著書は『男を消せ!~ノルウェーを変えた女のクーデター』『ノルウェーを変えた髭のノラ~男女平等社会はこうしてできた』等。  

Report

NWECフォーラムワークショップ
女性議員を増やして政治を変えよう!

多くの方のご参加をいただきありがとうございました。
参加の報告が届きましたので、転載させていただきます。
出典 : 「館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会メールニュース」

進めよう!クオータ制 (ホパル和子/東京)

8月27日から29日にかけ国立女性教育会館NWECで「男女共同参画のための研究と実践の交流推進フォーラム」が行われた。私は最終日の全国フェミニスト議員連盟主催「進めよう! クオータ制」に参加した。暑い一日であったが、用意した資料が足りなくなるほどの盛況ぶりで全国からの参加者の熱気に包まれた。

神永れい子さんがコーディネーターをつとめ、プログラムに沿って、
1.「日本の政党のクオータ制について」勝又みずえさん
2.「フランスのパリテについて」糠塚康江さん(関東学院大学教授)
3.「北欧そして世界のクオータについて」
三井マリ子さん がそれぞれ報告した。

冒頭、quota(クオータ、割当て)をquarter(クオーター、4分の1)と誤解することが多いが「会が進めているのはクオータ(割当て)の方だ」という説明があった。男女共同参画基本計画(答申)にクオータ制(割当て)が明記されたとは言え、まだまだ馴染みがない用語・概念だと思う。

勝又さんから11政党に実施したアンケート結果が報告されたが、回答した6政党のうち4党はクオータ制について実行予定がない、という情けない結果で、かつての政権与党である自民党・公明党、現与党である民主党は実行予定も、パーセンテージも「未定」である。国会の女性議員比率が186カ国中121位という不名誉な地位から脱するのはいつになるのやら。

パワーポイントを駆使した三井さんのお話はわかりやすく的確で説得力があった。地方議会選挙がある来年は、一人でも多くの女性を議会に送り出す絶好の機会だ。

会は、満場の拍手の中、矢澤江美子さんが読み上げた「クオータ制実現を求める特別決議」で終了した。


■2010.08.07、08 夏合宿 in 函館「あなたの出番です!チェンジ チャレンジ 地域から」

この夏、あなたの力で、北の地に大きなパワーを。国際フォーラムに、二つ選択できる分科会と充実した内容です。北海道、函館の地域性を理解していただけるテーマを中心に、函館野外劇、国際民族芸術祭と、函館を満喫していただける企画です。昨年魅力的な街No.1に選ばれた函館、ぜひ2泊3日でおでかけください。

日  時:8月7日(土) 13:00 ~ 8月8日(日) 13:00(予定)
会  場:
 7日 函館市地域交流まちづくりセンター(北海道函館市末広町4番19号)
 8日 函館市公民館(函館市青柳町12番17号)
主  催:全国フェミニスト議員連盟 夏合宿 in函館実行委員会
プログラム:

第1日目

8月7日(土) 函館市地域交流まちづくりセンター
12:30 開場・受付
13:00~17:00 分科会 ※A・Bから各一つ選択。
(A)13:00~15:00 4分科会
 A-1 誰でもいつかはおひとりさま ~新しいコミュニティの創造~
 A-2 NO!といってもいいよね。対等な関係を築くために~若者の性と健康~
 A-3 まちづくりレシピ ~女性議員のつくりかた~
 A-4 はこだて発国際交流 ~心のバリアが溶けていく~
(B)15:15~17:00 4分科会
 B-1 家庭科の魅力 ~生活はアート、男女対等に人生をデザイン!~
 B-2 ナウシカの伝言 ~いのちを守る環境エネルギーはなに?~
 B-3 シカリチュブウコイソイタク(満月のもと豊かな話合い) ~先住民族アイヌの権利と文化、環境~
 B-4 あったらいいな!を実現 ~女性の起業・まちづくり~

17:30~19:00 交流会 五島軒   
19:10~21:00 五稜郭に移動 「市民創作函館野外劇」観劇
21:30~ 拡大世話人会

第2日目

8月8日(日) 函館市公民館
国際フォーラム
09:45~12:50(開場09:15)
09:45~10:00 開会式
10:00~11:00 基調講演
 「世界一住みやすい国ノルウェー 女性議員が増えて社会はこう変わった」
 講師 : ドッテ・バッケさん(ノルウェー王国大使館一等書記官)
 男女平等政策を日本語で講演!
11:10~12:10 パネルディスカッション
 西尾正範さん(函館市長)
 島崎直美さん(世界先住民族ネットワークAINU事務局次長)
 小枝すみ子さん(千代田区議会議員)
 阪口大輔さん(いくメン公務員)
 コーディネーター/三井マリ子さん(女性政策研究家)
12:10~12:50 全体会(分科会報告・全体会・閉会式)


■2010.05.23 総会・学習会「子どもの貧困-失われた教育の機会均等」

日  時:2010年5月23日(日)
【総会】13:30~14:30 会員ではない方の傍聴も可能です。
【学習会】14:40~16:30 どなたでもご参加いただけます。

参 加 費:資料代500円

場  所:三鷹市市民協働センター第1会議室

学習会内容:

「子どもの貧困-失われた教育の機会均等-」

ようやく子どもの貧困が注目されてきました。政府は、「子ども手当」や「高校無償化」などの施策を展開し始めました。自治体レベルではどのような影響、波及効果がでてくるでしょうか。今回は、子どもの貧困と関連するひとり親家庭、特に母子家庭の現状を踏まえ、公立小中学校での義務教育を担う自治体(市区町村)の政策の重要性について、就学援助制度を中心にお話していただきます。現場での報告と合わせて、ともに考えていきましょう 。
*終了後交流会を予定しています。

講  師:鳫 咲子(がん さきこ)さん
(参議院事務局企画調整室調査員・早稲田大学非常勤講師)筑波大学大学院経営・政策科学研究科修了。博士(法学)。参議院事務局にて議員立法のDV(ドメステック・バイオレンス)防止法改正を担当。それを契機に、子ども・女性の貧困に関する調査・研究に携わる。「子どもの貧困白書」(09.8発行)のほか、就学援助、パートタイム労働、議員立法等に関する論文を執筆。早稲田大学大学院公共経営研究科「立法過程論」担当。


■2010.05.11 第三次男女共同参画基本計画・中間整理に対しての改善案

全国フェミニスト議員連盟の第3次行動計画への提案を掲載致しました 。

第三次男女共同参画基本計画・中間整理に対しての改善案

内閣府男女共同参画局御中

性による差別・偏見のない平等な社会を実現することは、日本社会において最重視されるべき重要な政策課題です。

全国フェミニスト議員連盟は、1992年の創立以来、女性の人権が尊重される男女平等の社会は民主主義の基盤であるという認識の下、とくに政策方針決定の場の女性の少なさを解消するために、市民と議員が力をあわせて運動を続けてまいりました。

ここに、私どもが会としてとりまとめた、「第三次男女共同参画基本計画・中間整理」に対しての改善案を提示いたします。土台となった原文の全体構造を変えずに、このように改善したほうがよりよいと考える、という文章を赤字・下線にして記載しました。その過程で、原文を削除した箇所もあります。また、今回、第2部第6、9、10、11、14分野ならびに第3部は割愛せざるをえませんでした。

もとより、こなれていない表現もありますが、第三次男女共同参画基本計画づくりの参考にしていただき、第三次男女共同参画計画が本当の意味で実効性を伴う計画となるよう、切望いたします。

2010年5月11日
全国フェミニスト議員連盟
代表 陣内 泰子(八王子市議)
野村 羊子(三鷹市議)
事務局 木村 民子


■2010.01.09 「福島瑞穂大臣と語る 女も男も生きやすい社会」集会

全国フェミニスト議員連盟の顧問として長年歩みをともにしてきた、福島みずほ参議院議員がこのたび男女共同参画担当大臣に就任されました。
新年にあたり、福島大臣の年頭所感を伺い、皆さまと意見交換をいたします。2010年は第3次男女共同参画基本計画策定の歳にあたります。2005年2月に策定された第2次基本計画では、「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」など10項目のポイントを上げていました。しかし、その後の進捗状況を見ると、男女共同参画社会基本法制定10年目の今でも、女性の参画度や社会慣行などがなかなか変わらないというのが実感です。一方、女性の働き方や貧困がようやく取り上げられるようになってきています。女も男も生きやすい社会にしていくために、現状とその課題さらには今後の施策展開への思いなどを、福島大臣に語っていただきます。
地方からの声、これからの男女平等施策への提言なども出し合いながら、皆さんでともに考え語り合いましょう。

日  時:2010年1月9日(土) 14:00~16:30
 終了後、拡大世話人+交流会を開催
場  所 : 文京区男女平等センター A 研修室
東京都文京区本郷 4-8-3 本郷真砂アーバンハイツ1F
資 料 代 : 会員500円 一般1000円
主  催 : 全国フェミニスト議員連盟
共  催 : G.Planning文京

当日は沢山の参加者で、会場は熱気にあふれていました。地方から駆けつけた会員4名の発言も、これからの男女平等施策への提言にあふれたもので、中身の濃い学習会となりました。当日会場で決議した集会宣言です。

集 会 宣 言

全国各地から、ここ文京区男女平等センターに集まった私たちは、福島瑞穂男女共同参画担当大臣とともに、男女平等社会に向けて、確かな一歩を踏み出しました。

昨年は、男女共同参画社会基本法制定10年、女性差別撤廃条約採択30年、さらには、衆議院選挙で女性議員が全体の1割以上を占めた歴史的な年、政権交代の実現した記念すべき年でありました。

一方、「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」は、第2次男女共同参画基本計画のイの一番に書かれているにもかかわらず、その歩みの遅さを改めて強く実感させられた年でもありました。

衆院選で過去最多の女性と言っても、全体のわずか11.3%にすぎません。世界の国会(1院)における女性議員率の比較をするIPUによると、2009年11月3日現在、世界の国会における女性議員の平均値は18.6%です。日本の11.3%は、世界の平均にはるかに及ばず、世界187カ国中119位です。アゼルバイジャンやルーマニア(11.4%)と、トーゴ(11.1%)の間に位置しています。

地方議会に目を移すと、町村議会998のうち、女性議員ゼロの議会は383にのぼります。町村は、女性、とりわけ女性の高齢者が多い所にもかかわらず、町村議会の約4割に女性議員がいないのです。市区議会もいれた全国の自治体の議会を見ると、1804議会中443議会は、女性議員がゼロ。日本の地方議会の約4分の1に女性がただのひとりもいません。自治体の政策、すなわち高齢者介護サービス、子育て施策、学校問題などに、女性の視点は絶対に不可欠です。ここにこそ「チェンジ!」が必要なのです。

今年は、第3次男女共同参画基本計画の年です。このままでは、「2020年まで30%」は、夢のまた夢にすぎません。第3次計画には、予算を伴う具体的な実行計画と、女性の政治進出のために実際に運動している民間女性団体と行政との連携プレーが盛り込まれるよう要望します。 そのような中、私たちは、男女共同参画条例が、その地域の女性の貧困解消に本当に役立っているか、また男女共同参画推進拠点施設である女性センターが、真に女性の人権擁護と男女差別撤廃に貢献しているか、点検をしていきましょう。まだ条例のないところは、女性議員と力を合わせて作り上げましょう。さらに、女性の生活を窮屈にさせている数々の法律の改正、子どもを預ける保育所不足の解消、老親の世話を頼める介護サービスの充実、女性への暴力撤廃、女性差別撤廃条約の選択議定書の批准など、私たちが掲げてきた要求が、福島、千葉両大臣の下で実現されるよう、私たちは、今日からさらに運動を強化させていきましょう。ともに輝く未来のために。

2010年1月9日
全国フェミニスト議員連盟主催
「福島瑞穂大臣と語る 女も男も生きやすい社会」参加者一同