新型コロナウイルス感染対応に女性の声の反映を求める緊急要請書
内閣府特命担当大臣(男女共同参画) 橋本聖子 様
厚生労働大臣 加藤勝信 様
2020年4月14日
新型コロナウイルス感染対応に女性の声の反映を求める緊急要請書
共同代表 小磯妙子/まきけいこ
(事務局:神奈川県藤沢市辻堂5-20-11脇礼子方)
新型コロナウイルスの感染拡大は、地球の全ての人たちに影響を与えています。なかでも女性や社会的に弱い立場に置かれた人たちを直撃しています。私たち「全国フェミニスト議員連盟」は、国会・地方議会に女性議員を増やして平等で平和な民主主義社会を、と願う市民と超党派議員の運動体です。この未曾有の危機に直面して、女性ならびに社会的に弱い立場に置かれた人たちの声を政策に反映させる必要をさらに強く実感しております。以下、緊急に要請します。
1.女性や社会的に弱い立場に置かれた人たちへ情報が迅速に回るようにしてください
①女性とりわけ高齢女性など情報弱者に対し、格安の機器の提供や専用教室の設置を販売店などに促す公的支援をしてください。ハンディのある人たちが理解しやすいように多言語やTV電話による手話通訳、筆談つき手話など、ハンディに応じた情報提供手段をとってください。
②郵便による連絡は世帯単位ではなく個人単位にしてください。住民票を移さずに緊急避難をした DV 被害女性には、世帯単位で届けられる連絡が届きません。現金給付30万円も世帯中心である限りDV被害女性に回らない危険性をはらんでいます。
2.女性が多く働く医療保健福祉分野に予算を増やし待遇改善をしてください
医療保健予算減による保健所数の減少かつ正職員数減、さらには公立・公的医療機関の統廃合計画などにより、医療現場の人手不足は極めて深刻です。医療保健ならびに福祉現場には女性が極めて多く、感染の心配をしつつ仕事を続け、臨時休校となった子どもやショートステイがなくなった老親の世話に追われています。医療保健福祉分野は抜本的改革を必要とされていますが、とりいそぎ特別緊急予算を組んで、待遇改善をしてください。
3.非正規の女性労働者への現金給付と再雇用促進強化を講じてください
女性は非正規労働者の約7割を占め(労働力調査)、その平均年収は140万円、パートタイマーの半数は年収100万円未満(連合調べ・2017年)となっています。コロナ以前から、この薄給で生計を立てているシングルマザーやシングル女性が多数います。こうした女性たちが、このコロナ危機の下、極端な「しわ寄せ」を受けることは間違いありません。ただちに現金給付の条件を緩和して、非正規労働者の命と生活をつないでください。さらに、しかるべき時期には元の職場に戻れるよう全事業者に万全の策を講じてください。
4.国際人権規約に定められた内外人平等の原則、女性差別撤廃条約における「マイノリティ女性の人権」の尊重(女性差別撤廃委員会勧告)にそって、コロナウィルス感染対策においても補償と支援を徹底してください
5.女性議員増を確実にするためにありとあらゆる努力をしてください
上に述べたような女性や社会的に弱い立場の人たちの利益・価値を政策化する重要な方法のひとつは議会で発言することです。来るべき選挙に、各政党の具体策を調査してメディアで公表してください。地方自治体が女性議員増への啓発・研修・広報を積極的に行うよう特別予算を組んでください。
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