徳島県板野町 ゼロ撲訪問
訪問自治体 :徳島県板野町
訪問日時 :2022年10月7日
議会事情 :定数13人 徳島県議会も含め25自治体中 5町村議会が女性ゼロ
直近の選挙 :2023年10月 女性2名当選
訪問者 :伊藤正子、小磯妙子、岡田ふさ子、神永礼子、陣内やすこ、三井マリ子山田裕子
スケジュール:市長表敬訪問、市民団体との懇談
要望書 :あり
報道 :AFER115号 FEM-NEWS(三井マリ子主宰BLOG)
10月7日(金)、「女性ゼロ議会」である徳島県板野町を訪問した。町の議員13人は全て男性。しかも30年間、女性空白である。訪問に際しては、徳島市の高開千代子さん(I女性会議徳島県本部事務局長)、隣接する北島町の中野真由美さんにお世話になった。
徳島県内の女性議員は全体の1割にすぎない。男性だけで議会が回る「女性ゼロ議会」は、県下24市町村のうち5町村あり、2割を超える。
徳島市から車で40分あまり。住民の平均年齢は、議員の平均年齢よりも若い50歳で、比較的若い層の住民が多いと見受けられた。
玉井孝治町長と議会室で面談。
「候補者男女均等法」にそって女性候補を増やすよう要請し(資料2)女性議員が増えない原因について話し合った。
板野町は、町内会のような自治会組織が候補者を決めてきた。徳島では自治会がまとめる近隣地域を在所(ざいしょ)と呼ぶという。「在所を割ってしまったらいかん」との言葉があるように、自治会の推薦がなければ立候補は難しい。ところが、その自治会の構成員は表向きすべて男性だ。たとえ実際は女性が担っていても、だ。よって女性が議会の候補に推薦されることはほぼありえない。
こういったことは、町や村など定数が少なく、地縁血縁組織が依然として強いところにみられる悪しき慣習である。こうした地では、政治の話の場に、女性の居場所はないのだ。それどころか、働き手としても半人前扱い(出不足金問題)の地域もまだまだあると聞いた。
その後、地域の女性たちとの懇談会を行った。中学生も参加した。働いている女性が多いことから、保育園の登園時間が職場の始業時間とあわずに困っていたが、議会に女性がいないと、こういった女性の困りごとが議会で議論にあがらない。女性議員を登場させるべく、頑張ってほしいと強く思った。(文責 陣内)
写真提供:三井マリ子