熊本市議会に要望書

熊本市議会に要望書を提出しました。
29日が議会運営委員会だそうです。
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2017年11月28日
熊本市議会議長    澤田 昌作様
熊本市議会運営委員長 くつき 信哉様
熊本市議会事務局長  田上 美智子様

議会活動と子育てを両立できるよう要望します

全国フェミニスト議員連盟
共同代表 ひぐちのりこ(宮城県仙台市議会議員)
日向美砂子(東京都小平市議会議員)
事務局 小磯妙子(神奈川県茅ヶ崎市議会議員)

私たち全国フェミニスト議員連盟は、女性の政治参画の推進のために1992年から活動を続けている市民と議員による団体です。
11月22日、熊本市議会で、乳児を連れて着席した緒方夕佳議員に対して、他の議員等から退席を求められたと報じられました。乳児を傍聴人と見なし、澤田 昌作議長が退場を促したため、別室での協議を経て、緒方議員は乳児を友人に預けて着席。最終的に議会開会は定刻より40分遅れたとされています。
私たちは、子育てが熊本市ばかりか日本全体のきわめて重要な社会問題であるにもかかわらず、個人的問題にされてきたことに疑問を抱いて、行動を起こした緒方議員を応援します。
緒方議員は、妊娠中から、乳児を預けられるような対策などサポート体制の提案を議会事務局にしていたにもかかわらず、「個人的な問題」とされ前向きの回答は得られなかったそうです。
つまり、22日の問題は、緒方議員のまっとうな要求への対応を怠ってきた議会側の無作為ゆえに、起こるべくして起こったことだと言えます。
列国議会同盟(IPU)による「ジェンダーに配慮した議会のための行動計画」は、仕事と家庭の両立支援のためのインフラ及び議会文化の整備を求めていま す。実際、議場への子どもの同伴、議員の育児休暇、代理議員制度など、子育てと議員活動の両立を支える仕組みを持っている国も少なくありません。
日本はジェンダーギャップ指数が過去最低の114位と、政治分野における女性の少なさの解消が緊急の課題です。そのためには、議員活動と妊娠・出産・育児の両立できる仕組みを早急に整えなければなりません。
遅ればせながら、2015年、全国市議会議長会は標準市議会会議規則の一部を改正して、出産の際、前もって日数を定めて欠席届を提出できるとしました。
熊本市議会においても、子連れによる議員視察が実施されたと聞きます。また沖縄県北谷町議会では、議員控室の保育スペース活用が全会一致で了承され、議員の子ども(乳児)の保育をファミリーサポートの職員が担っているとの報道がされています。
このように子育て中の議員が、必要なら、議会への子ども同伴を含め、子どもを一時預かってもらえるサポート体制を整えることは、今や当たり前になってきつつあります。
今回のことを契機に、貴議会が、議会活動と子育ての両立に向けた環境改善をしてくださることを期待するとともに、結果として重要な問題提起をすることになった緒方議員に対して、いかなる理由であろうとも、処分を行うことのないよう、強く要望いたします。

 

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